サッカーと独裁者 アフリカ13か国の「紛争地帯」を行く

どうも。
サッカー本ソムリエ・いしかわごうです。
先日、献本がありましたので紹介します。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
 サッカーと独裁者 アフリカ13か国の「紛争地帯」を行く
ハードカバーでこのどっしりとした重量感。ページは300ページ越えで、価格は3000円。タイトルから想像できる内容といい、そのボリュームといい、もっといえばその値段といい、まず普段の僕なら手にとって読まないであろう本です・苦笑。そういう本をこうして献本してもらい、読む機会をいただけるのはありがたいですね。自分でお金を出して購入している本は、当然ながら自分の趣味に偏ってしまいますからね。白水社の小林さん、ありがとうございます。
 本書は「サッカーでアフリカを読み解く」というものです。
そもそも、アフリカについて語ろうとする際、人種、宗教、文化、社会・・・複雑な問題が入り組んでいるため、それをひとくくりにして語るにはあまりにも広大。ならば、「アフリカ諸国においては、その国の政治と社会が抱える問題が、サッカーにも反映されているのでは?」という仮説のもと、著者がサッカーという角度からアフリカの抱えるさまざまな光と闇に迫っています。
サッカーがどのように国を建て直し、戦争を終結させ、絶望する人々の心に一筋の光を差し入れるか。サッカーによってどのようにアフリカが形づくられ、アフリカがどのようにサッカーを形づくっているのか。 (本書より)
 ちなみに著者は、アストンヴィラの熱烈なファンである英国人の記者。
プロローグでは、スーダンの取材旅行中に砂漠の真ん中で政府軍に捕らえられた著者が、「ベッカム?ベッカムは友達だ。オーウェンも、ジェラードもみんな友達だよ」と言って釈放されるエピソードが紹介されたりしています。英国はアフリカ人にとって憧れの地なのだとか。
エジプトから始まり、スーダンとチャド、ソマリア、ケニア・・・・と取材が続いていき、ようやく途中まで読み進めました。かなり硬派な一冊です。まぁ、オフぐらいにしか、こういった本を読む機会もないですから、じっくり向かい合っております。
サッカーと独裁者 ─ アフリカ13か国の「紛争地帯」を行く/スティーヴ ブルームフィールド

¥3,150
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[書評]フットボール・ラブ~俺たちはサッカーをあきらめない

 どうも。
サッカー本ソムリエ・いしかわごうです。
先日読んだサッカー本の新刊を取り上げたいと思います。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
「フットボール・ラブ~俺たちはサッカーをあきらめない」。
 小宮さんの書くノンフィクションドキュメントです。やはり読み応えありますね。
「アンチ・ドロップアウト」の続編という位置づけのようです。今回も買ってしまいました。
この物語に登場するのは、故・松田直樹、田中誠、古賀正紘、南雄太、カレン・ロバート、小澤英明、成岡翔、豊田陽平の8人。
 人選がいいですよね。
現在の彼らは、日本代表やトップリーグの最前線で活躍し続けているフットボーラーではありません。もしかしたら、見る人によっては、キャリアのピークを迎え終えた感のある選手なのかもしれません。実際に彼らは、クラブからの戦力外であったり、チームの低迷であったり、あるいは自身のスランプであったり、・・・・フットボーラーとして非常に大きな決断を迫られる状況が起きています。
 そんなどん底な時期に、一体彼らは何を見据えていたのか。
そこには「覚悟」がありました。でもその裏には、人間としての弱さもある。そんな泥臭い部分も含めた生き様を丁寧に取材し、そして描写しています。
 個人的には、アンチ・ドロップアウトにも登場していたGK小澤英明選手のパラグアイでの挑戦の日々が興味深かった。
 チームのために自分を殺して、レギュラーキーパーと同じリズムでプレーすることを心がけることで、日本での小澤選手は長年セカンドキーパーとして評価されてきた。でもパラグアイでは、自分を殺して他人に合わせたプレーをすると、「お前は誰なんだ?」と認めてもらえない。自分らしさを出したくて海を渡ったのに、長年の習性が抜けていないことに気づかされたのだという。
 そしてパラグアイという国で受けた、日本人選手に対するさまざな仕打ちに耐え打って掴んだ出場機会。選手が口々に言うグアルニー語の「コワンガ(今だ!)」というフレーズ。日本で慣れ親しんだ「次、行こうぜ」ではなく、「今だ」。今がなければ、次はないから・・・。うん、とても読み応えがありました。
 小澤選手は今シーズンからアルビレックス新潟でプレーしています。
フロンターレ戦も出場していました。実は相馬監督にとっては、鹿島時代を知るかつての同僚であったんですよね。
 新潟戦を控えたある日の取材で、かつてのチームメートである小澤選手が、いまだ現役でプレーしていることを相馬監督にきくと、「GKは選手寿命が長いですからね」とちょっと感慨深げに思い返しながらも、「オザが活躍しないようにしないと(笑)」と笑顔で語っていました。結局、今年のビッグスワンでの一戦は、小澤選手の活躍で負けたわけですが・・・ううぅ。
 話がそれました。
この本は、スポーツ選手が「成功論」を語っているものではないです。でも、この本に出てくる彼らの物語からは強烈なメッセージを受け取ることができると思います。
「フットボール・ラブ」。
サッカー本ソムリエ・いしかわごう、オススメの一冊です。
フットボール・ラブ ~俺たちはサッカーをあきらめない~ (SHUEISHA PB SERIES)/小宮 良之

¥1,000
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アンチ・ドロップアウト~簡単に死なない男たちの物語 (SHUEISHA PB SERIES)/小宮 良之

¥920
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面白いおもちゃ。

 あのー。クリスマスシーズンじゃないですか。
買い物がてら、おもちゃコーナーをぶらつくじゃないですか。
面白いおもちゃを発見しました。
〔在庫アリ!〕【送料350円!】アタッチメント で 冷蔵庫 や 服 にも付けられる!カップラー…

¥1,680
楽天
ウルトラマンの胸に光るカラータイマーの形をした、カップヌードル用の3分間キッチンタイマー!青から赤に変化し、カップ麺の調理の退屈な待ち時間を楽しく過ごせるそうです。
確かに、3分といえば、「ウルトラマン」か「カップラーメン」。でもこれを結びつけた商品なんて意外となかったですね。盲点だなーと感心してしまいました。
だからといって、買ったわけじゃないですけど・笑。自分では買わないけど、軽いプレゼントなんかに面白がられるかもしれませんね。
最近のおもちゃ事情に疎いので、そんな感じでいろいろ見回っていたら、バルシャークを発見!!
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
ああっ・・・僕が物心ついてから最初に見た戦隊モノが、太陽戦隊サンバルカンなんですよ。そしてたぶん初めて買ってもらった戦隊モノのおもちゃが、超合金人形のバルシャークでした。すっげぇ強烈に覚えているんですよ。当時、あれっていくらだったんだろ。1000円ぐらいだったのかな。
これはレンジャーキーシリーズなので、ラムネ菓子が入ってるおもちゃで、200円ちょっとです。そんなん買っちゃうじゃないですか。ゴーカイジャーでは、サンバルカンとファイブマンの大いなる力は、バスコに奪われてしまってますけどね(と、マニアックなトーク)。
太陽戦隊サンバルカン VOL.1 [DVD]/特撮(映像),川崎龍介,杉欣也

¥10,290
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太陽戦隊サンバルカン VOL.2 [DVD]/特撮(映像),川崎龍介,杉欣也

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太陽戦隊サンバルカン VOL.3 [DVD]/特撮(映像),川崎龍介,杉欣也

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太陽戦隊サンバルカン VOL.4 [DVD]/特撮(映像),川崎龍介,杉欣也

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太陽戦隊サンバルカン VOL.5 [DVD]/特撮(映像),川崎龍介,杉欣也

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テルマエ・ロマエ&テルマエ・フロマエ。

川崎フロンターレが、今オフに「いっしょにおフロんたーれ」企画でコラボしている漫画「テルマエ・ロマエ」。
テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)/ヤマザキマリ

¥714
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この漫画は、以前にブログでも触れましたよ(漫画「テルマエ・ロマエ」とコラボ)
 すでに阿部寛主演で映画化が発表されている人気漫画です。しかも映画だけではなく、来年1月にはアニメも始まりますからね。主題歌はチャットモンチー。原作ファンのチャットモンチーがわざわざお風呂をテーマにして曲を書き下ろしたとのこと。来年はきっと来るんでしょうね・・・「テルマエ・ロマエ」ブーム。そう思うと、実にナイスタイミングでの企画「テルマエ・フロマエ」ですな。
 その流れに乗り遅れないように僕も先月1巻を買って熟読したんですよ。
こういう発想で生まれるストーリーは好きだし、予想以上に面白かったので、2巻以降を読むのはオフの楽しみにしようと思っていました。
そうしたらですね・・・先日の川崎フロンターレの解散式の取材帰り際、スタッフさんから「人気ブログで宣伝してください・笑」と、最新刊含めた4巻までをセットでいただいてしまいました。
いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
 わー、ありがとうございまーーす!
1巻は持ってるけど、すっげぇうれしいー。選手も手に抱えて帰っていったので、コラボ企画した関係でクラブハウスに献本があったんでしょうね。読んだ選手に感想を聞いたら、みな「面白かった」と口をそろえてましたね。
ちなみに発売したばかりの4巻は、「ティンティナブラム」ストラップ付きの特別版でした。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
このストラップの感想は・・・ノーコメントですが・笑。
漫画をまだ読んでないフロンターレサポーターは、オフにでもぜひまとめ読みをどうぞ。笑える、面白い漫画ですよ。
テルマエ・ロマエ IV お風呂で読める「風呂マエ・ロマエ」付 Amazon限定版/ヤマザキマリ

¥1,575
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テルマエ・ロマエ コミック 1-3巻 セット (ビームコミックス)/ヤマザキマリ

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このマンガがすごい!

2012年度の「このマンガがすごい!」が発売されてましたね。
このマンガがすごい! 2012/著者不明

¥500
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 去年の1位は「進撃の巨人」でした。
進撃の巨人(1) (少年マガジンKC)/諫山 創

¥440
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 驚いたのが、第1位(オトコ編)になった作品。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
 この「ブラックジャック創作秘話」だったんです。
僕のブログでもゆるーく取り上げて紹介しましたが、まさかそんなに評価されてる漫画になるとは・・・ただ、この本に描いてある、手塚治虫の漫画制作にかける情熱は圧巻です。
当時の感想が書いてあるブログ
あと「グラゼニ」も見事上位にランクインしてました。
グラゼニ (1)/森高 夕次

¥570
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なんだろうな・・・僕が最近オススメしたマンガばかりですねー。いやー、見る目あるなぁ、おれ・笑。
みなさんもこれをきっかけにぜひチェックしてみてください。
ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~ (少年チャンピオン・コミックス・エクストラ)/著者不明

¥680
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グラゼニ (1)/森高 夕次

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グラゼニ(2) (モーニングKC)/アダチ ケイジ

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ブラック・ジャック The Complete seventeen Volume set 全17…/手塚 治虫

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 そうそう。
「このマンガがすごい!」には、川崎フロンターレの日本代表N選手のオススメマンガも紹介されていました・・・・いや、別にイニシャルトークする必要はないんですけどね。なんとなく・笑。
ケンゴ選手(←言ってしまってるがな)は、宇宙兄弟、ジャイキリ、コラソンなどなど5作品を紹介してました。オススメポイントなど詳しいことは、雑誌を買って読んで確かめてくださいってことで。
宇宙兄弟 コミック 1-15巻 セット (モーニングKC)/小山 宙哉

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GIANT KILLING 1-17巻 コミックセット (モーニングKC)/ツジトモ

¥9,693
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コラソン サッカー魂(1) (ヤングマガジンコミックス)/塀内 夏子

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コラソン サッカー魂(2) (ヤングマガジンコミックス)/塀内 夏子

¥580
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コラソン サッカー魂(3) (ヤンマガKCスペシャル)/塀内 夏子

¥580
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進撃の巨人 コミック 1-6巻 セット (講談社コミックス)/諫山 創

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今年最後の麻生取材。

 昨日は麻生へ。
天皇杯のエルゴラ原稿のボリュームがわりとあったので、少々寝不足でしたわ。
 今季の公式戦を全て終えたので、クラブハウスでの解散式。
クラブハウスでのミーティングを終え、外で集合写真を撮影して解散となりました。天気がよかったですねー。
 吉田勇樹選手、久木野聡選手、松本拓也選手、相澤貴志選手、そしてイッカGKコーチ。
今季限りで退団する選手は、帰り際にサポーターからプレゼントや手紙がもたくさん渡されていましたね。僕も「また」と握手してお別れしました。きっとまたどこで会えるでしょう。
 相澤選手とは少し長めに話を聞かせてもらいました。
高校卒業後、練習生を経て2000年に川崎フロンターレに加入した相澤選手。08年はセレッソ大阪に期限付き移籍していますが、足掛け11年間フロンターレで過ごしている功労者です。
その思いを聞くと、「自分は練習生として入ったので、いつの間にかここにいた感じなんですよ。そして、いなくなるときも、いつの間にっていうことで・・・」とクールなザワジョークを言ってくれました。すでにいくつかのチームから話が来ているようなので、早く朗報が発表できるといいですね。
 さて今季の僕のフロンターレ取材活動も、これで終了となりました。
おかしいなぁ・・・元日までするために準備していたんだけどなぁ・笑。
一年間お疲れ様でした。
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等々力取材~イッカさん。

 昨日の等々力取材のことを少し。
 フィールドプレイヤーよりも先にアップに出てくるゴールキーパー陣。
そのときサポーターからは「OBRIGADO ICA」の弾幕の掲げられてました。そして沸き起こるイッカコールに、あの大きな身体を折りたたんで感謝を伝えるイッカさん。
 自分はGKの練習を見るのがけっこう好きなんですが、今まで見てきた経験の中でも、たぶんイッカのトレーニングが一番ハードですね。イッカの場合、なんといってもシュートが抜群に上手い。「シュートが重くて、コースがエグイ」と言っていたのは、夏に湘南から移籍してきたマツこと松本選手。それにあの巨体からは想像がつきにくいかもしれませんが、どのコースにも正確に蹴り分けることができるあのキック精度は、まさに職人芸でした。
 例えば優れたGKは、シュートが打たれた瞬間、それが枠内かどうか瞬時に判断しますよね。イッカは、全く同じモーションで枠内と枠外のコースにも蹴り分けますから。あれを受けて毎日鍛えられるのですから、選球眼も相当養われると思います。
 この試合でのイッカとのウォーミングアップ中、杉山選手は「自分がデビューしたナビスコカップ(09年のマリノス戦)の光景がフラッシュバックしました。等々力でしたし」と感慨深げに話してくれました。「だから、無失点で勝ちたかったのですが・・・」とも。
 試合は残念ながら、湘南に負けてしまいました。
これで今シーズンのフロンターレは終了。本当に残念です。
試合後のミックスゾーンでイッカに話を聞かせてもらいました。「ここ(フロンターレ)は本当にすばらしいクラブだった。自分がやってきたこと、彼ら(Gk)が成長してくれたことに感謝したい」。
 相澤選手、杉山選手、安藤選手、そして松本選手。
松本選手は所属期間が短く出番がありませんでしたが、それ以外の3人は甲乙つけがたいレベルで成長していることを公式戦で披露しました。第3GKである安藤選手も遜色ない堂々としたプレーぶりを見せていましたからね。
 そしていまや日本代表で押しも押されぬ守護神となった川島永嗣選手。
「エイジは、来日したときは日本で3番手のGKだった。今では日本でトップクラスのGKだ」と目を細めていました。
リールセ移籍後も、代表で帰国した際、川島選手はイッカのシュートを受けたくて、麻生の練習に顔を出しているぐらいですから。イッカの手腕(足腕?)をいかに信頼しているかがうかがえますね。
 今後については、一部報道にあったように、岡田監督が指揮する中国のクラブに誘われているようで、明日(今日)会って話をするとのこと。「自分への意欲を高めたい。挑戦することが好きなんだ。中国はまだまだ成長していく国なので、楽しみ」と話していたので、前向きに考えているみたいでしたね。
 最後は、握手をしてくれました。すっごく大きい手だったなー。
イッカさん、またどこかで。
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