いい時間ばかりだった前半。 苦しい時間ばかりだった後半。


どうも、いしかわごうです。

先週末はガンバ大阪取材。


試合は1-3で敗戦。悔しい逆転負けとなりました。

いい時間ばかりだった前半。
苦しい時間ばかりだった後半。
そんな試合だった印象です。

前半、4-4-2システムで守るガンバ大阪に対して、
アンカーの橘田健人が2トップの背中で
うまくボールをセンターバックから引き出し、
そこで起点となります。

後ろからのビルドアップが機能し、
中と外のリズムで面白いように崩していきます。

それだけにあれだけ主導権を握っていた前半45分で、
リードを取って終えることができなかったのは
悔やまれます。

こちらの1点は、崩して、崩して、崩し続けて、
苦労してようやくこじ開けて奪った先制点でした。
一方で、失点は何でもないようなセットプレーによる
もの。クロス自体は宇佐美貴史を褒めるべきものですが、
それまでガンバ大阪はシュート0本でした。

リードしてさらに畳み掛けるはずが、
逆に相手を蘇らせてしまいました。
それでも前半終盤までは攻め続け、
連続してCKを獲得。前半だけでチームはCK6本、
シュートは9本を放っています。

ちなみにガンバ大阪は前半のCK0本、
シュートは2本(得点場面とアディショナルタイムに
宇佐美貴史が打ったミドル)のみです。
内容の差も歴然としていただけに、やはり前半で
リードを奪ってロッカールームに
戻らなくてはいけませんでした。

一方で後半は防戦一方に。
またセットプレーとつなぎのミスで失点。

悔やまれる、というか気になるのは、
選手交代によってリズムが悪化していたことです。

攻撃に目を向けても、エリソンも山田新もゴールの匂いが
漂っていたのかというと、そんなことはなかったと思います。
ゴミスがいた時間帯に比べると、攻め筋は明らかに
手詰まりになっていきました。

いい時間ばかりだった前半。
苦しい時間ばかりだった後半。
90分の試合運びが不安定過ぎるのです。

かつてのフロンターレは、先制すれば圧倒的に勝つチームでした。
2022年に日産で横浜F・マリノスに4失点した逆転負けが
4年ぶりだったはずです。しかし、今は先制しても
2試合連続で逆転負けをしてしまう状態です。

試合後のミックスゾーンで、家長昭博に尋ねたのは、
そのチームとしての90分の戦い方についてです。
そこをどう感じているのか。ぜひ読んでみてください。

では、レビューのラインナップです。

■意外だったチョン・ソンリョンのベンチ外。
試合前のある不安要素と、いい意味で裏切られた展開。
そして、キックオフ前のバフェティンビ・ゴミスと
マルシーニョの打ち合わせ。

■「自分のところで引き出せば、よりいい形で
相手のボランチを食いつかせられるし、
いい形でスムーズに味方に出せたと思います」(橘田健人)、
「健人のところに誰が出るのか。
(相手は)そこが曖昧になったところで、
(自分は)ネタラヴィ選手の脇でうまく受けられたシーンがあったし、
そこにセガちゃんが入ってきたり、
アキさんが入ってきたりというのはあった」(脇坂泰斗)。
面白いように攻め続けていた前半。その攻撃の仕組みは?

■「あまり中を見てなくて。なんとなく入れました」(家長昭博)。
3試合連続無失点だったガンバ守備陣を攻略。
時間を止めた天才の閃き。

■「得点した後にすぐに失点してしまうことが今年は結構ある。
それはみんなわかっていること」(脇坂泰斗)。
鳥栖戦に続き、試合巧者ではないことを突きつけられた失点。
1点は同じ1点だということ。

■「そこから、いくらでも立て直すことはできた。
その後のゲーム運びがもったいなかった」(橘田健人)、
「いくつかやり方がある中で、ボールホルダーと受け手のチョイス、
それが合わないと前進できない。
後半はリズムが上がらなかった」(脇坂泰斗)。
打開策はあったが、チームで共有できないもどかしさ。
最適解を見出すことより大事なこととは?

■「後半、なぜかというのはわからないですが、
受け身になることがあった。
はめられる回数も多かった」(ファンウェルメスケルケン際)、
「意図的にやっていたわけじゃない。もっとチームで、
前から行けないならしっかりブロックを作って
守る時間帯は守る」(橘田健人)、
「攻撃的にサッカーをやりたいので、バックパス、横パスが
1本入ったときにスイッチを入れて前に出て行けば
押し返せたと思うので修正していきたいです」(鬼木監督)。
後半の我慢の時間帯をどう捉えるべきなのか。

■「得点をしなければならなかったが、
効果的な攻撃ができなかった」(山田新)、
「バフェにはバフェの特徴があるので、
相手の戦術に対してどうやっていくのか。
そこの自分たちの引き出しの一部分でもあるので、
より細かく落とし込みをしていく必要がある」(ファンウェルメスケルケン際)。パワーが出力されない交代策。どうしてこうなってしまうのか。

■「90分間の中で、人それぞれの波があるので」(家長昭博)。
2戦連続逆転負け。試合後の家長昭博に尋ねたこと。

負け試合のレビューはいつも苦しいです。
でも、そういう時だからこそしっかりと書き残す。
チームが苦しい時期に、誰が何を語ったのか。
あるいは、何を語らなかったのか。
そういうレビューになっております。

「戦い続ける男達の詩」 (リーグ第15節・ガンバ大阪戦:1-3)

ぜひ読んでみてください。

ハーフタイムに吉田沙保里さんが踊っておりました。ノリ良過ぎでしょ。

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