新潟戦は1-0で勝利。
イベント企画、盛りだくさんでしたね。
(藤子キャラのオバQ、ドラえもん、のび太くん、パーマンが来てました・・・豪華!)
(ハーフタイムには、毎年恒例の西城秀樹さんのYMCAショー。毎年、まわりの記者も「ヒデキだー!」とテンションあがってるのが面白いです)
結果は中断明けからリーグ戦4連勝(天皇杯を含めると5連勝)。それも3試合連続無失点というおまけつきです。
この試合に関して言えば、「勝因は・・・これだ!」というわかりやすいワンポイントを挙げるのが難しいぐらい、順当に勝ち切ることができたようにも見えました。GLAY の「生きてく強さ」という昔の曲があるんですけど、今のフロンターレには「勝ち切る強さ」が備わって来た感じです。
まぁ、GLAY関係ないですけど。
ちなみにこのGLAYのくだり、別にあとで効いてきたりはしません。
試合後のミックスゾーンで取材していても、選手たちの口からは「自分たちのサッカー」に対する手応えが聞かれました。僕はあえて「自分たちのサッカー」というフレーズ、使っていきますけどね、えぇ。中でも印象的だったのは、憲剛選手の言葉です。
「90分ずっとやり続けることができている。どこかで無理してスピードをあげるのではなく、コツコツコツコツやって、相手の運動量が落ちたり、足が止まったら、今日の得点のように狙う。そして点を取ったら、ゲームコントロールして終わらせる」
そうなんですよね。
今のフロンターレは、一瞬の隙を狙いながらも、淡々とボールを保持して相手の守備の綻びを見つけ出そうとしているのですが、だからといって無得点のままで時計の針が進んでもまるで焦りがありません。むしろ「そのうち、点は取れるでしょ」ぐらいの自信が感じられます。
そして後半に森谷選手の見事なゴール。
大島選手が味方とのパス交換でボールを細かく動かしている間に、大久保選手が相手を外して動き出した瞬間を見逃さずに縦パスを出しました。森谷選手のシュートも難しかったと思いますが、大久保選手のトラップとパスも、相変わらずうめぇっすね。
このゴールがそうなんですけど、フロンターレの攻撃は細かくパス交換している間に、味方が前線に動き出しているので、ボールだけを見ていたら、一体何が起きたのかわからなくなることが珍しくありません。
これは手品師が「こちらにはタネも仕掛けもありませーん」と手でハンカチをヒラヒラさせているときに、逆側の手にネタを仕込んでいるようなもので、味方同士でボールを動かしているときに、相手を外してゴールに向かっている味方がいないかどうかを、こちらも常に見ておかねばなりません。手品師がヒラヒラさせるハンカチだけをずっと凝視してたら、トリックが見抜けません・笑。
試合後、この一連のプレーを大島選手に聞いてみました。
最初に大久保嘉人を見たときはパスを出せなかったので、一度、憲剛選手にボールを渡したそうです。そこからまた味方とパス交換しつつ、小林選手からボールが戻って来た瞬間に、憲剛選手から「ヨシト!」という声がかかって、大久保選手を見たら、相手を外していたので、縦パスを出したそうです。
風間監督の「パスはスペースより足元に出す」という教えは、たまに誤解を招くんですけど、これは「相手のマークを外した瞬間に」という但し書きがあるんですよね。相手にマークされている状態にスペースにパスを出したら、相手とのヨーイドンの競争になる。でも相手のマークを外した状態ならば、その瞬間を見逃さずに動いている味方の足元にパスを出せば、ボールも取られない。そういういうわけです。
ちなみにこの得点シーン、中盤でのパス交換する一連のプレーを映像で確認したかったんだけど、スカパー!中継では、その場面はずっと鈴木武蔵選手を流れていた・・・得点後も、森谷選手ではなくなぜか小林選手の表情を映していたし、カメラワーク頼みますぜ、TBSさん。
リードしてからのゲームコントロールも巧みでした。チーム全体がイケイケになるのでなく、0-0のときと変わらないような冷静さと緊張感を持って試合を進めていました。シーズン序盤に見せた、得点後のバタバタ感、不安定さはありません。そして稲本選手を入れて、しっかりとゲームをクローズさせました。
ちなみに稲本選手の投入に伴い、憲剛選手はトップ下にポジションをあげました。面白いことに、そこからの憲剛選手は、なんと守備の局面では相手のボランチであるレオ・シルバ「を」マンマークしていたんです。最近の新潟戦では、中村憲剛選手とリーグ屈指のボール狩人レオ・シルバとのマッチアップは密かな名物となってるのでしうが、この試合の終盤は、憲剛選手がレオ・シルバに張り付きました。
「あそこで、フリーでさばかれるのが嫌だった。悠と嘉人がつけていなかったし、自分が前(トップ下)に出たんで、レオ・シルバをマンマークしてた。本人、苦笑いしてたけどね」
とのこと。ちなみに憲剛選手いわく、
レオ・シルバ:「(マンマークに来なくて)いいって」
中村憲剛:「いや、お前が一番危ないから」
みたいなやりとりを試合中にしていたそうです。会話が何語だったのかは不明・笑。
ついでに新潟について触れると、今年は少しスタイルが変わったんですね。これまでは洗練されたプレッシングとショートカウンター、ミドルシュートの印象が強いだったのですが、今年は丁寧にショートパスをつなぐスタイルに取り組んでいるとのこと。
ただゴール前までボールを運ぶことはできるようになっても、アタッキングサードの崩しはまだ課題がありそうです。というか、ここの精度を高めていくのは覚悟といいますか、根気強く取り組んでいく必要がありますから。前半戦最多得点のフロンターレも、風間監督の下で3年目にしてようやく花が開いたんです。1年目、2年目の積み重ねがあっての得点力であることを忘れてはいけません。
首位・浦和が引き分けたため、射程圏内になってきました。このまま「勝ち切る強さ」を見せて勝ち点3を積み重ねて欲しいものです。
この日も大人気だった蕪師匠(仮)。
・・・蕪師匠(仮)のキーホルダー、欲しかったぜー。もっとたくさん販売してくださいよー。
こちらは、新たなキャラクターですかね。
フロンターレのサッカーをもっと深く理解したい人は、以下の本がオススメです。
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おでんくんの声優が本上まなみさんの理由。
べしゃり暮らしの17巻が出ました。
べしゃり暮らしの最新17巻が出ました。
連載が不定期なので、コミックスもいつ出るかわからず、気を抜けません・笑。ただしばらく休載していた連載も、今週のヤンジャンから再開していますね。
今回は過去のエピソードが中心です。「あー、そこで、そうつながってくるのか」という展開。やはり毎回の話が濃いです。森田まさのり先生、よく考えておりますわ(何目線なんだよ・笑)
そして、この巻に出てきた金言。
笑うからこそ人生は楽しい。そして、楽しもうとするから楽しめるという考えには、共感ですね。
サッカーもしかり。
眉間にしわ寄せながら見たり、粗探ししながら見ても、楽しくないですもん。
べしゃり暮らし、良い作品ですわ。ぜひ読んで欲しい漫画です。
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ノボリdayだった鳥栖戦。
難敵・鳥栖に1-0で勝利。
決勝点を決めたのは、背番号23番の23歳・ノボリこと、登里享平選手でした。
「23」の数字が並んでおります。しかも23日の試合で、23000人以上が入って満員だったベアスタ・・・なんだか出来過ぎですね。
前半の試合運びに関しては、ここ3試合で一番良かったように感じました。
面白かったのは中盤の関係です。
ここ2試合、フロンターレは金久保選手、憲剛選手、大島選手、森谷選手と、いわゆる技巧派タイプの4人で中盤を構成しています。
後ろと中盤でボールを動かす時、従来の配給元である憲剛選手と大島選手に加えて、今は両サイドの2人が中央に絞って数的優位の状況を作るんです。特に金久保選手はかなりポジションレスで、左サイドハーフでありながら、トップ下に構えたり、右サイドでのボール回しにも頻繁に顔を出しています。さらに大久保嘉人選手もタイミングよく中盤に下がってプレーに関与する。
中央に選手が密集していてボールを動かすフロンターレの前に、さすがの鳥栖もボールの奪いどころが定められないようでした。時間とともに暑さもあってバテててしまったのか、前半の途中で高い位置から奪いにいくのをやめたほどでした。首位の浦和レッズがビルドアップのときに、前線に5枚が張り付き、中盤を空洞化させた5-0-5のようなシステムになることがありますが、フロンターレはその逆でなんだか面白かったです。
そんな前半でしたが、スコアは0-0。
悪くはない内容とはいえ、得点を奪えませんでした。あえて指摘するならば、攻撃エリアが中央に偏り過ぎてしまう問題点もあったと思います。決定的な崩しは少なかったですし、サイドを効果的に使える場面も少なかった。
そこで後半10分に、風間監督は金久保選手を下げて左サイドの槍・レナトを投入。これでサイドを使う意識と、そこでの推進力がグッと向上します。
そうして生まれたのが、左サイドからノボリのゴールです。
一度目は中央への折り返しを弾かれてますが、そのこぼれをしつこく左サイドでボールを動かして、再び左サイドを突破。相手のGK林選手は、さきほどの折り返しの残像があったのでしょう。おそらく中の対応を意識していて、まさかニアをシュートで抜いて来るとは予測していなかったのかもしれません。
残りはまだ30分近くありましたが、よく耐えました。
案の定、鳥栖はピッチを大きく使って、ロングボール中心で攻撃を組み立ててきました。ロングボール攻撃を跳ね返すことも大事ですが、それに伴う問題点として、ロングボールでチーム全体が間延びさせられると、ボールを回収して攻撃に移る際、選手同士の距離感が遠くなってしまい、リズムを出せないという問題点があります。戦前にも予想していたポイントでしたが、後半はやはりこの展開に持ち込まれました。
ただこの暑さの連戦でしたし、チームとして割り切っていたように思いました。ひたすら跳ね返して、カウンター中心でOK。クローザーとして投入されたパウリーニョが退場になりながらも、よく踏ん張ったと思います。
決勝点をあげたのがノボリというのも不思議な感じです。
というのも、昨年のベアスタの4-5で負けた試合で、彼は豊田陽平選手に頭上からヘディングゴールを叩き込まれています。ロングボールを駆使して、空中戦を仕掛けてくる相手に小柄なサイドバックのノボリはどうしても競り合いで分が悪いです。だからこそ、あの失点を悔しがっていました。
でも、サッカーは身長の高さでやるスポーツではありません。
空中戦を仕掛けて来るサッカーに対して、ノボリのような小柄な選手が地上戦で決勝点を決めてヒーローになる・・・なんとも痛快な勝利でした。
再開後のアウェイ3連戦を3連勝でスタート。
特に苦手・鳥栖をアウェイで下した事実は自信という意味でも大きいです。とかく否定されがちな「自分たちのサッカー」ですが、風間フロンターレにはリーグを勝ち続けていけるだけの「自分たちのサッカー」を展開して欲しいと思います。簡単ではないですけどね。
ノボリのロングインタビューが掲載されている今月の「サッカークリニック」
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表紙の名前の漢字が思いっきり間違っていましたが・・・。
またにわかにフロンターレのやろうとしているサッカーが注目を浴びつつあると思うので・・・・そんな方は、風間監督の本を読むと理解しやすいです。
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風間塾 サッカーを進化させる「非常識」論/朝日新聞出版
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金久保順選手のピックアッププレイヤーを書きました。
フロンターレのオフィシャルホームページにピックアッププレイヤーの原稿を掲載させてもらいました。扱ったのは、金久保順選手です。
掲載直前のセレッソ大阪戦で、劇的な決勝弾を決めたので、急遽追加取材による加筆修正をしました。なので、原稿のボリュームがすごいことに・・・・他のピックアッププレイヤーの1.5倍ぐらいあるかもしれませんが。
タイトルは「プラスα」。
期限付き移籍でやってきた金久保選手のこれまでのキャリアを、色々と聞かせてもらいました。小学生時代を知る小林選手の証言も面白かったなぁ。
興味深かったのは、中学生時代の話ですね。
中学になると、小学生時代の友達がサッカーを辞めてしまう(そして、いわゆるヤンキーの道にいく)。金久保選手も何度か両親とぶつかったそうですが、自分も田舎だったので、友達がサッカーを辞めていく空気感はなんとなくわかる気がします。田舎の弱小サッカー部ってそういうところがあるんですよ・・・・。
それでもサッカーをしっかり続けていたからこそ、今の金久保選手があるわけですけどね。なお、さぞかし強い意志の持ち主かと思いきや、「自分はわりと人の意見に左右されるんですよ。芯が強そうですか?いや、芯はないっすよ(笑)」と笑ってましたが。
技術の高い選手ですし、プレースタイルはフロンターレに合ってますよね。チームメートからは「中田英寿選手に似てる」との声もあがっていました。風貌もそうですが、激しい戦いにも熱くならずマイペースでプレーし続ける姿は、確かにどことなく中田ヒデっぽさが漂っているかもしれません。
ちなみに金久保選手が最も憧れているのは、イタリアの至宝・ロベルト・バッジョだそうです。
「身体能力がそこまで高いわけじゃないけど、あそこまでできるというのは、本当にうまい選手なんだなぁと思います。それとなんといっても、1994年のアメリカワールドカップですよね。PKを外したときでも、それが絵になっているじゃないですか。プレーも好きなんですけど、包んでいるオーラというか、あの佇まいが好きですね」
わかります、わかります。
バッジォのあの優雅な立ち振る舞い・・・あれは、本当に魅了されますもん。金久保選手のあの落ち着きも、バッジョへの憧れから来ているのかもしれませんね。
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清水戦、2点目の崩しを掘り下げてみた話。
明日はもう鳥栖戦なのですが、前節清水戦の振り返りをひとつだけ。
それは大久保選手が決めた2点目の局面です。
しつこすぎるほどショートパスをつないで崩した先制点も良いですが、あの2点目の大きな崩し方も、個人的に好きなんですよ。
ゴール前だけを見れば、走りながらトラップした森谷選手からの横パスを受けた小林選手がシュート。そのこぼれ球に大久保選手が詰めたという形のゴールです。
ですが、あの攻撃のスイッチを入れたのは、右サイドバックの小宮山選手でした。彼が右サイドから斜めに力強いクサビのパスを打ち込み、それが走り出していた森谷選手の足元にピタリと届きました。このときの背後には小林選手も走っていて、ゴール前の局面は2対1。言ってしまえば、この局面を生み出した時点で勝負ありだったとも言えます。ショートパスだけではなく、強くて、速いミドルパスを打ち込んだ、実に鮮やかな崩しでした。
あのパスを打ち込んだ場面について、後日、小宮山選手に聞いてみました。あの斜めのミドルパスは、走り出していた森谷選手と奥にいた小林選手のどちらを狙って出したのか、と。
小宮山選手の答えは、「自分としては、どっちでもよかった(笑)」でした。ちょっと適当な感じを受けますが、言い換えると、どちらがトラップしても良いように出したパスだったみたいです。言葉を続けます。
「賢太郎も、囮になるイメージであのコースに入っていってたと思うし、悠も賢太郎がスルーしても良いように入っていったと思う。それに賢太郎のあのトラップも素晴らしかったよね」
そうなんですよ。
コミが絶賛したように、あの森谷選手の足元のトラップがまた素晴らしかった。あのパスを正確に扱うのはかなり難易度が高いように感じたのですが、森谷選手本人からすると、そこまで難しくなかったとのことでした。
「みんなに言われますけどね。ただボールの軌道は読みやすかったんですよ。雨で少し浮いている状態のパスだったので、トラップしやすかった」とのことでした。
右サイドの2人が見せた、出し手と受け手の関係性。いやはや、レベルが高いと思いますよ。しびれましたわ。
ちなみにこの崩しの局面、ボランチの2人がどう感じたのかも聞いてみました。
大島選手は「コミさんの斜めのパスは『うわっ』と思いましたよ。バチーンって感じでした」と、相変わらず、擬音混じりでコメント・笑。そして「あの崩しをサイドの選手がしてくれると、ボランチとしては外に簡単にパスを出せるから楽ですよね。相手もどこを守ればいいのか、狙いがわからなくなると思います」とのこと。確かに、サイドから中央を崩してくれれば、真ん中の選手達は楽チンです。
憲剛選手も舌を巻いていました。
「あれはよかったよね。コミとケンタロウ、2人の関係だけだから。というか、コミはあんなパスを出せるのか(笑)」と、小宮山選手のパスに驚いていた様子。
さらには「対人にも強かったし、コミはドイツにいけば、ブンデスリーガで評価も高いんじゃない」と局面守備にも触れていました(※注意:ブンデスリーガでは、対人勝率が得点ランクやパス成功率などと同じようにランキング化されるほど重視されている)。
・ ・・とまぁ、最後はあまり関係ない話になりましたが、あの2点目の崩し方を見ているだけで、ご飯が何杯でもおかわりできますわ。明日の鳥栖戦も期待ですな。
サイドバックの組み立てに関する記述が多い本はこちら。
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清水戦〜慌てず、焦れず、たじろがず。
先週末は、日本平ことIAIスタジアム取材。
2-0で勝利。良い試合だったと思います。
前半は飛ばし気味で頑張って来た清水にペースを握られた感じはありましたが、慌てずに対応していました。そして0-0のまま後半になると、怒濤の攻撃で加点。見事な崩しで2点のリードを奪うと、そのままボールを保持しながらゲームをクローズ。試合巧者を感じさせる勝ち方でした。
ポイントになっていたのは、中央でのリズムです。
この試合、清水の守備の狙いは明確でした。前線の大前選手とノヴァコヴィッチは、パスワークの心臓部を担う憲剛選手と大島選手のダブルボランチがボールを持つと、かなり神経質にプレッシャーをかけてきました。
ただそれでもダブルボランチは慌てません。
狭いなと思ったら、無理にキープはせず、あっさりとバックパスして戻してやり直します。センターバックの谷口選手はボランチにボールを付けるのがうまいですから、普通であればボールを受けてさばくスペースは消されているように見えても、もらい直しをしようとする憲剛選手に躊躇なくボールを入れます。前半からセンターバックとボランチは何度も何度もパス交換の作業をしていました。ここでじれないのが、チームの強みです。これ自体はあまり意味のないパス交換に見えますが、前線の二人は、アプローチに行ったらすぐに外されてしまうことの繰り返しになるため、スタミナが削られるだけではなく、精神的にもしんくどくなります。「守備で相手の足を止めた」とは試合後の憲剛選手の言葉。これが後半に物凄く利いてきました。
その「焦れなさ」は、1点目の崩しにも現れていました。
というか、右サイドの崩し、しつこ過ぎるでしょ・笑。憲剛選手、森谷選手、金久保選手、小宮山選手の4人だけで20本ぐらいパス交換を繰り返しながら、スイッチを入れるタイミングをうかがっていました。そして最後は、憲剛選手が小宮山選手の抜け出した瞬間を見逃さずにパス。ファーサイドに詰めていた小林選手が頭で決めました。
ちなみにこの2分ぐらいボールを回していた場面、中で構えていた小林選手はどう感じていたかと聞くと、「その間、何度も動き直していましたよ(笑)。まだか、まだかと思っていて、ようやく思い通りのボールがきました」と笑っていました。味方もちょっとじれかけていたみたいです。
1点目のクロスをあげた小宮山選手は、2点目の起点になった斜めに入れたクサビのパスも見事でした。スペースではなく、走り出していた森谷選手の足元に、速くて強いボールをビシッと届けました。受け手の森谷選手が言うには、雨のピッチでボールが走っていたので、それほど難しいパスではなかったそうですが、あのトラップも見事でした。なんにせよ、中央だけではなく、外からこういう攻略ができるようになると、さらに崩しのバリエーションが増えていけると思います。
無失点で終えた守備陣の頑張りも光りました。
特に實藤選手と谷口選手のセンターバックコンビはとても集中していました。實藤選手はジェシの欠場によって巡って来た先発でしたが、自分の持ち味を出してくれていたと思います。ジェシは押し込まれた展開になるとゴール前で相手を跳ね返せる力強さに頼もさがあります。スピードに秀でた實藤選手がいると、最終ラインラインを高く保ちながら、コンパクトな陣形で戦えるのが良いですね。良い距離感でのサッカーがしやすいですし、自分たちでボールを持てる展開になると、谷口選手のビルドアップの持ち味も出ます。ジェシが戻って来たときにどうするのか。そこは注目になりそうですね。
一方、清水はリーグ戦6試合勝ちがないそうで、試合後はブーイングも起きてました。
サポーターにファンサービスをしていたパルちゃん。
慌てず、焦れず、たじろがずでアウェイ2連勝となりました。
帰りは静岡遠征の定番、さわやかに。
夜11時近かったので、めっさ混んでた。おそるべし、さわやか。
ちなみにこのブログで触れた、ボランチとセンターバックのパス交換の重要性に興味がある人は、この2冊がおすすめです。
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遠藤保仁選手のバックパスの重要性を丁寧に解説しています。
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こちらの本は、山口智選手が、センターバックがボランチにつけるパスの重要性を語っています。... 記事を読む
闘うフリーター・所英男さんとサッカーのうまいプロモ社員・伊藤宏樹さんの対談。
アルビレックス新潟戦のマッチデープログラム増刊号の対談企画の取材で、闘うフリーター・所英男さんの武蔵小杉にある格闘技ジム「所プラス」にお邪魔してきました。対談相手は、サッカーのうまいプロモ社員・伊藤宏樹さんです。
少し前に、ヒロキさんがこの所ジムの格闘技コースに体験入学していた姿をクラブのツイッターで見た人もいるかもしれませんね。
実は対談前に、ヒロキさんのお仕事である武蔵小杉にある商店街のポスター貼りに所さんも同行してもらいました。フロンターレのポスターと一緒に「所プラス」のポスターも貼らせてもらおうという作戦です。
とはいえ、さすが所さん。行く先々のお店の人から「知ってますよ!」と言われ、みな快く貼らせてくれました。ヒロキさんのポスター貼り技術は手慣れたもので、所さんに貼り方のコツも伝授してましたよ。
アグレッシブなヒロキさんは、まだポスターを貼らせてもらっていなかった、とあるコーヒー店に入って交渉。
見事に新規開拓に成功しておりました。できる社員ですねぇ。
ポスター貼りを終えて、「所プラス」で対談。
現役選手でありながら格闘技ジムの経営もしている所さん。昨年現役を引退し、今年からフロンターレの社員として働いている伊藤さん。ほぼ同年代の二人ですが、単にプレイヤー視点中心の異種競技対談ではなく、お互いの人生設計の話題もしていたのが面白かったですね。
例えば伊藤さんは、現役引退した後は「ここらへん(武蔵小杉周辺)でお店をやっていたら、たぶんイケるやろうなと思っていた(笑)。実行には移せなかったけど」と明かしてました・笑。確かに、等々力のある武蔵小杉で伊藤宏樹のお店がオープンしていたら、サポーターは集まりますよね。何のお店だったか気になりますが。
・・・とまぁ、ざっくばらんにいろいろ話していただきました。
詳しくは新潟戦のマッチデーを買って読んでください。お互いのこだわりの番号である「2番」に関するエピソードなんて興味深かったですよ。
所英男さんの格闘技ジム「所プラス」について詳しくはこちら。
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