フロンターレ・ハンマープライス

 今日は朝から麻生へ。
神戸戦に向けた取材を行ってきました。明日のエルゴラプレビューに原稿を書いております。
右足親指付け根のひびと診断されていた中村憲剛選手が、今日からジョギングも開始していました。復帰はかなり早そうですね。本人も「エルゴラに『神戸戦出場もある』って書いていいよ」とニヤリとしていました。うーん、どうなんでしょうねぇ!?・笑。
 なお日本代表に合流する前の柏戦で負傷したと報道されてますが、実際には福岡戦のときに痛めたのではないかと本人は話していました。ただ他にも痛めていた箇所があったので、あまり気にせず(というと語弊があるかもしれませんが)8月中はプレーしていたそうです。
 うーむ、見ている分には、そんなことを感じさせないプレーぶりでしたが、シーズンも半分を折り返すと、やはりレギュラー陣の身体には相当な負担がかかっているんだなぁ、とあらためて気づかされました。そういえば柱谷監督(現・水戸)が、以前「シーズン中に選手が万全の状態でできる試合なんて、年に1試合か2試合じゃないかな。みんなどこかしら痛みを抱えているもんだよ」とサラッと言っていたっけ・・・。
 さて。
いま、フロンターレのサポーターのみならず、選手やスタッフ、そして記者の中でも話題になっているのが、東日本大震災の復興支援の一環として行っているフロンターレ・ハンマープライスです。第1弾はすでに先日のファン感で行い、これはその第2弾です。
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・中村憲剛選手に餃子を作ってもらえる権利
・結婚式で選手からおめでとうコメント(VTR出演)がもらえる権利
・フロンターレトレーナーに選手がしてもらっているマッサージをしてもらえる権利
・クラブスタッフに結婚式(2次会)を企画・運営してもらえる権利
・選手紹介VTRの12番にあなたの顔写真が入る権利
・(ご家族限定プラン)「イナのいないいないばあっ!」稲本潤一選手と遊園地で遊べる権利
・井川祐輔選手オフィシャルブログに載れる権利

・・・・などなど、サポーターにとっては、まさに夢のようなラインナップ。このへんの企画力と「やっちゃえ!」となる選手とスタッフの実行力(というかノリ?)は、まさにフロンターレのカラーですよね。憲剛選手も餃子作りにかなりの気合が入っているようです・笑。
ちなみに僕が出品するんだったらなんだろう・・・「エルゴラッソの川崎フロンターレ担当記者・いしかわごうが、トップチーム同様に、お子様の試合のマッチレポートと採点寸評を書いてくれる権利」とか?
9月10日の20時まで入札できるので、まずはページをチェックしてみてください。
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何度も宣伝してますが、フロンターレの企画力について知りたい人はこの本をぜひ。
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日本対ウズベキスタン戦雑感。

 いまさらですが、ウズベキスタン戦について少し。
まずね・・・国際試合映像が、すげぇ見難かった(苦笑)。だからあんまり試合を詳細に分析する気にもならず、今回は感想程度に述べますわ。
北朝鮮戦からの先発変更は、柏木→阿部。阿部選手と遠藤選手のダブルボランチ、そして長谷部選手をトップ下に配置した中盤の3角形でしたが、残念ながら、前半はこの狙いがまるで機能しませんでした。3人の距離感が悪く、中盤にスペースが生まれてしまい、立ち上がりから相手にうまく使われて、防戦一方。大声援をバックに攻め込んでくる相手にも押され、失点してしまうという苦しい立ち上がりになってしまいました。
 
 イングランド2部に所属している阿部選手のプレーはなかなか見る機会がないので、楽しみにしていたのですが、なかなかよさを出せませんでしたね。個人的には、もうちょっと臨機応変にプレーできる選手だと思っていたのですが・・・・残念。
 あとは守備陣も予想以上に崩されましたね。
ザックは片方のサイドに相手のボールホルダーを追い込んだとき、相手にサイドチェンジをさせないような守り方を徹底させていると思うのですが、その追い込む前にうまくウズベキスタンに逆サイドへと振られる場面が目立ち、どうしてもスライドも後手後手になっていました。
 中央を崩される場面も散見しました。例えば今野選手は、前に出てアプローチする場面に奪取力を見せるセンターバックですが、この試合では逆にその背後を突かれる場面も目立ちました。川島選手が飛び出して相手の1対1を2度防ぎましたが、ザックジャパンはあまりああいう崩され方はしないですからね。ひさびさに大苦戦した試合でした。
 なので、試合展開を考えたら、負けなかったことを評価したいと思います。あれだけのアウェイでしたし、ひっくり返すことこそできませんでしたが、追いついての勝ち点1ならば上々でしょう。
 理想を言えば全勝での突破が一番ですが、ノルマはあくまで上位2各国に入ってこの3次予選を突破すること。ここ2戦までの星取り表を見てみれば、予想通り、タジキスタンはこのグループで力が落ち、日本、北朝鮮、ウズベキスタンの3カ国で2つの枠を争う流れになっています。日本はその北朝鮮に対してホームで勝ち、ウズベキスタンにアウェイで引き分けたのだから、無問題です。
 これでザックジャパン、13試合負けなしですか。
本田選手、長友選手がいない中でもこの成績ですからね・・・ちょっとした無敵艦隊じゃないですか。
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オーストラリア戦、澤選手を巡る前半の攻防。

 なでしこ、韓国、オーストラリアという山場を連勝で飾りました。
オーストラリアにはアジアカップ(ワールドカップの予選)で負けているということで、もっと苦戦するかと思ってました。もちろん簡単ではない試合だったのですが、ワールドカップでのドイツやアメリカに比べたら・・・という感じもありましたね。後半に永里選手のポストワークから抜け出した川澄選手がしっかり決めてゴール。そして、この1点をしたたかに守り切りました。見事な勝ちっぷりでした。すばらしい。
 さて試合内容のことも少し触れると、駆け引きとして面白かったのが、澤選手を巡る前半の攻防ですね。
まずオーストラリアは、日本がビルドアップするときにさほど前からボールを奪いに来ず、いったん下がってブロックを作って守ってきました。ボランチの阪口選手が持ったときもそれほどアプローチにこないのですが、澤選手だけにはかなり素早く囲みにきます。澤選手がわりと低い位置でボ-ルタッチするときも、ダブルボランチのどちらかが出て行き、ほぼマンマーク気味でケアしようとしていきました。
 この対応に関して、試合後のインタビューで澤選手はこう話していました。
「オーストラリアと試合するときは、マンツーマンにつかれることが多いのですが、逆に自分にマンツーがつくことによって、空いたスペースに宮間だったり、大野だったり、阪口だったり真ん中の中盤がうまく使えるので、そこをうまく前半は使えました。よかったと思います」
 つまり、相手が自分にマンツーマンについてくるならば、それを逆手に取ってやれということ。実際、この試合の前半、宮間選手が左サイドから中に入って中央で攻撃の起点を多く作っていたのは、そういう狙いがうまくいったからです。
 例えば8分、永里選手の決定機はそれがはまった形です。
この場面、相手のボランチは果敢に前に出て澤選手にアプローチにいっていたので、当然その出て行ったエリアにはスペースができていました。そのスペースに宮間選手が左から中に入り込むと、DFが澤選手を飛ばした縦パスを、中央の宮間選手に通す。澤選手のケアをしている相手のボランチは、宮間選手に背後を使われる形になり対応できない。そのため、相手のCBが慌ててボールを持った宮間選手のチェックに出て行き、最終ラインが乱れる。そのギャップを狙って抜け出した永里選手に、宮間選手が絶妙なスルーパス。永里選手は決め切れませんでしたが、狙いを持って崩した完璧な決定機でした。
 さらに、宮間選手が中央に入って攻撃に絡んだことで、攻撃面でよさを出していた選手がもう1人いました。
左サイドバック・鮫島選手です。左MFの宮間選手が中に入ったことで目の前に広大なスペースが生まれ、前半25分前後からはタイミングよいオーバーラップから攻撃参加していく姿がグッと増えました。34分には、フロンターレの小宮山ゾーンを髣髴させるような、カットインからのミドルシュートもありましたね。
 澤選手が厳しいマークをつかれるのなら、それを逆手に取ってできた攻撃ができる。このへんのなでしこの臨機応変さは見事だったと思います。
 後半、1点を追いかけるオーストラリアが前線に4枚並べてパワープレーをしかけてきたのは、なんか日豪戦らしい光景でしたな。
 これで日本は3連勝。
勝ち点9ですでにかなり有利ですが、次の北朝鮮戦か、中国戦のいずれかに勝てば文句なしで出場権獲得ですね。
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フロンターレのファン感謝デー。

川崎フロンターレのファン感謝デー。
 今年は等々力競技場ではなく、川崎競馬場での開催でした。
競馬場には縁がないので、迷わずたどり着けるかなドキドキしていたのですが、川崎駅からたくさんのフロンターレサポーターが向かっていたので無問題でした。フロンターレサポーターって、本当に家族連れが多いですよね。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
 台風も心配されましたが、無事開催。というか、天気良すぎでした。
MCは、毎年恒例の中西哲生さん。そしてスタジアムアナウンサーのこもりすみえさんのコンビでした。そしてステージの審査委員長として、足のケガによりステージダンスを断念したという楠神選手が登場。「サッカーは関係なくできるんですけど、ダンスはちょっとしんどいんで」と話してました(どんなケガだよ・笑)
・オジフロのステージでは、まず伊藤選手と松本選手のピンクレディ。
伊藤宏樹選手は(ファン感)ベテランって感じの貫禄すら漂うパフォーマンスでしたな。夏に湘南から加入したGK松本選手も「ファン感のために緊急補強したんじゃないか?」と言いたくなるぐらい、すばらしいステージを披露・笑。さらにそこに・レディガガ田中裕介も加わっていました。
・ヤンフロからは小林悠を中心としたアンパンマンステージ。
バイキンマンを實藤選手がドキンちゃんを田中雄大選手が演じてました。わりとグダグダ・笑。でも田中雄大選手「練習から本番のつもりで・・・練習からドキンちゃんの気持ちでやってましたよ!!」と本気アピールしてました。
そして、ゆうたろう(石原裕次郎のマネする芸人)も交えたコントステージ&ダンスもありました。まぁ、ステージを様子を見たい人は、たぶん1週間後ぐらいにyoutubeにアップされるかと思います(いや、知らないですけど・笑)。
 ステージ以外の選手は、各ブースでお仕事に勤しんでいましたね。
どのブースも一工夫してあって飽きない印象で、ネーミングひとつにしても相変わらず細部にまでこだわってますね。「相馬灯アロマキャンドル」とか「黒津de危機一髪」とか・・あと武田社長の即席サイン会もあったなぁ。 あと稲本選手と憲剛選手のサイン会は、いつ見ても長蛇の列でしたなぁ。そういえば、去年はワールドカップ期間中だったのでお休みでしたもんね。
 僕は取材の合間を見て、コウジ(山瀬選手)の味噌ラーメンを食しました。まれに「いしかわごうさんですか?」と声をかけられてビックリしましたけどね。あはは。
 ステージ後半では、ハンマープライスとして「オジフロと釣りにいける権利」とか「ヤンフロが選手寮でもてなしてくれる権利(←違ったかもしれない)」、「やべっちFCのハーイ!やべっちに選手と一緒に出演できる権利」なんかのオークションもありました。あと「選手がステージで胴上げしてくれる権利」では、落札者の胴上げの後、なぜかどさくさにまぎれて吉田選手もまわりに胴上げされてました・・・なんでやねん。
 そして最後はジュニーニョが日本語で「神戸から勝つ!みんなでがんばろう!」と巻き返し挨拶をして終了となりました。
 7連敗中という状況でのファン感開催にはいろいろな意見があったと聞いています。
でもこの日、参加した人ならはきっとみんな「行ってよかった」と思ったんじゃないでしょうか。それぐらい、フロンターレカラーをまとって行きかっている人にはたくさんの笑顔がありました。きっと選手にも、いいリフレッシュにもなったんじゃないかなと思います。
 それに、どのクラブにもきっと「なくしちゃいけないもの」ってあると思うんですよ。クラブが成長するためには「変えていかなくてはならない部分」がもちろんあるけど、それと同じぐらい「なくしてはいけないもの」もあると思っています。
天野さんの「僕バナドリつく」を読んだときも思いましたが、フロンターレの「なくしちゃいけないもの」って、きっとここらへんにあるんじゃないかなー、なんてことを感じましたね。
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ではでは。今週からまたリーグ戦モードに切り替えて頑張りましょう。... 記事を読む

なでしこジャパンが苦戦した理由

 なでしこの日韓戦は、2-1で辛勝。
勝ったことはすばらしいです。ただ勝ち方については男子の北朝鮮戦翌日の試合だったこともあってか、「アジア予選に楽な試合はない。苦戦するのは当たり前。内容よりも結果が大事だから問題ない」という論調が目立った気がします。
 確かにそれも一理あるんですが、この韓国戦に関しては、苦戦の原因についてもうちょっとしっかり検証すべきではないかと個人的には感じています。というのも、この韓国戦は、男子の北朝鮮戦のように引いた相手を崩すところに苦戦の原因があったわけではないからです。
 特に後半に関して言えば、試合の主導権を握られて、押し込まれたところに苦戦の原因があったわけですよ。そこの違和感の原因については、もっとしっかり指摘すべきだと思うんですよね。
 言わずもがなですが、なでしこは世界一になったことで、対戦相手からもっとも研究され尽くされているチームです。そしてこの韓国戦は、日本はベストメンバー(世界一になったアメリカ戦と同じ顔ぶれ)で挑みました。相手の立場からすれば、分析した教材がそのままプレーしているわけです。だから、相手はおそらくスカウティングで見出してきた攻略法で挑んできたのでしょう。
 具体的に指摘すると、相手は熊谷選手のビルドアップの拙さを狙ってチェイシングをしかけて、彼女のミスを誘発させようとしていました(これは、芝に足を取られる不運が重なったとはいえ、失点にもつながりました)。後半になってから相手は、阪口選手と宮間選手は持ち味を完全に消すことに成功しました。あるいは、岩清水選手と近賀選手の右サイドの間を相手にしつこく狙い続けました。
 要は、完全に研究されていたわけで後半の劣勢は相手の狙い通りの展開だったともいえるわけです。それに対して、後半のなでしこは、最後まで有効な打開策を見出せなかった。 最後は岩清水選手の獅子奮迅ぶりでなんとか跳ね返し続けてなんとか勝ちましが、ベンチも含めて、「次の一手」を準備していなかったことは、今後を戦っていくうえでこの試合は危機感を持つべきではないかと思いますね。
そこで「アジア予選に楽な試合はない。苦戦するのは当たり前。内容よりも結果が大事だから問題ない」と北朝鮮戦と同列に語ってすますのではなく、「なんでうまくいかなかったのだろう?」と考えていくサッカーファンが増えてもらえるとうれしいですしね。
 なんにせよ、2連勝していることは文句なしですけどね。
本屋にけば、なでしこ本が続々と敢行されてました。オススメはこのへんですね。
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長谷部の「心を整える」を意識したような印象ですね。なでしこのメンタルから学ぶ自己啓発的な要素も入っている一冊です。
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なでしこを丹念に取材しているレポーター・日々野さんの本。大会後、さまざまな媒体に引っ張りダコだっただけに、相当タイトなスケジュールで書き上げたはず。なでしこメンバーへの愛情たっぷりです。
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ついでに、川澄選手もオススメの噂のお菓子も。
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ワールドカップアジア予選・北朝鮮戦。

 いやー、これぞワールドカップ予選。
始まる前は、なんか周囲がいつものキリンカップみたいな雰囲気だったけど、実際に始まってみると、やはりワールドカップ予選は違うね。キリンカップのような親善試合とも、アジアカップのような公式戦とも違う、あの独特の緊張感。
なんといっても、ピッチでの相手の本気が違う。相手も徹底的に日本のよさを消してくるし、アウェイなので、引き分け狙いで徹底的に守ってくる。勝ち点1を持ち帰るためならば、GKも痛がってピッチに寝転がり、少しでも時間を稼ぐ。だけど、こっちだって「相手が守備を頑張ったので、点が取れませんでした」では済まされない。そのギリギリのせめぎあいに、またヒリヒリさせられる・・・お互いがいろんなもの背負って戦ってくる。いいねぇ、これがワールドカップ予選。
 当たり前だけど、もし出場権を獲得できなかったら、2014年はただのサッカーファンとしてブラジルワールドカップの期間中を過ごさないといけないわけですよ。94年のアメリカワールドカップを最後に、98年のフランスワールドカップ以降、日本は現在4大会連続出場中だ。もはや「日本が出ないワールドカップ」を体験したことのないサッカーファンだって多いはず。でも僕自身もそんなんはもう耐えられないですね。やっぱりワールドカップには出て当たり前ですから。
 そんなことを思いながら、ジリジリしてたロスタイムに決めた吉田マヤの劇的ヘッド。
 しびれたね。
地上戦でパスをつなぐ綺麗なサッカー「だけ」でアジア予選を勝ち抜けたら、そりゃ文句ないですけど、ああいう内容よりも結果が欲しい試合で、それもスクランブル状態のときには、空中戦とか力技でねじ伏せられるオプションを持っていることもすごく大事ですよね。中澤、闘莉王・・・歴代の系譜を見れば分かるように、ああいうエアバトラーって貴重。よかった、よかった。
 北朝鮮代表のテセ選手は、試合前の国歌斉唱で少し泣いてました。
たぶんフロンターレの選手は、「テセはまた泣いてるよ!」と思ったことでしょう(笑)。プレーが楽しみでしたが、あれだけボールが前線にこない展開では、さすがに見せ場は少なかったですね。かなり遠目のFKで、ロベカルばりの超ロングシュートを打ってましたけど、それぐらいでしたか。ただ一瞬でも隙を見せたら、ゴールを狙ってやるという気概はヒシヒシと伝わってきました。
 ケンゴ選手はベンチ入りしていましたね。今季復帰は難しいから一転、全治2週間程度かも、との報道に一安心です。ほら、ケンゴ選手だから、大丈夫でしょ。
 さて、今日はなでしこで日韓戦か・・・代表戦、多すぎだよ。
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ケンゴ選手だから、大丈夫。

 中村憲剛選手のケガは残念ですね。
右足親指付け根骨折で代表離脱。一日も早い復帰を祈りましょう。
 思えば、去年の南アフリカワールドカップ。カメルーン戦で本田選手がゴールを決めた後、彼はベンチに行って喜びを爆発させました。あのとき、ゴールを決めたらベンチに来て喜ぼうとみんなに提案していたのは、ケンゴ選手でした。
 クラブチームでの日常ならまだしも、ワールドカップなんて選手であれば、誰もがピッチに出たいと思う大会。ケンゴ選手にとっては初めての舞台です。そういう行動までなかなか気が回らないと思うのですが・・と、そんな疑問をあるとき本人に聞いてみたことがあります。
 でもケンゴ選手は「自分はもともと日が当たる場所ばかり歩いてきたエリートではないですからね。ベンチなんて普通にあった。だから、ベンチになったからといって、そこで腐ろうという風にはならないんですよ」みたいなことをサラっと答えてくれました。チームの一体感を大事にしているし、試合に出ないときでもこういう部分に目を配れるベテランです。本人はベテラン扱いされるのを嫌がりますが(笑)。
 フロンターレでも言わずもがなです。
チームは連敗中ですが、そんなときでもひとつでもチームがいい方向に向くように奮闘していました。
例えば、万博でのガンバ大阪戦、前半の2点のビハインドから同点に追いつくゴールを決めたのはケンゴ選手でした。そしてそのままベンチに走っていくと、サブメンバーも総立ちですごい勢いで祝福の輪が出来ていたんです。
 後半に退場者が出てしまったせいで、結果的には負けてしまいましたが、あの光景についてケンゴ選手に聞いてみると、「試合前日の夜、実はベンチメンバーとも一緒に喜ぼうと話していたんですよ。もちろん、今までもひとりひとりが頑張っていたけど、あのガンバ戦は、ベンチメンバーとのつながりも今まで以上に出ていたと思う」と明かしてくれました。
 試合に勝っていれば、原稿で使えたエピソードなのですけどね・・・・。
 北朝鮮戦までは本人の希望もあってチームに帯同するそうです。きっと代表チームの選手たちを影からサポートしてくれると思います(しかもチョン・テセ選手の弱点もたくさん知っていますしね・笑)。
 中村憲剛選手がどういう風に育ってきたか、彼がどういうメンタルの持ち主なのかは、中村憲剛物語に詳しいですね。
「オレは才能がある選手じゃないからね。目の前のやれることをこつこつと頑張るだけでしょ。それ以外、やることないし。あとはなるようになるだけでしょ」
物事がうまくいかなかったとき、その原因を自分のなかに求める。そしてやれることを探してとにかく一生懸命こなす。結果は自然とついてくる―――そういう考え方。

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一部報道には今季復帰も難しいと出ていましたが、いやいやケンゴ選手だから、大丈夫です(医学的根拠なし)。一日も早い復帰を祈ります。... 記事を読む

ひさびさの日立台。

$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
 日曜ナイターなのでエルゴラは即上げ原稿でした。
試合終了直後が締め切りなので、試合を見ながらモロモロの原稿を同時並行で書いていたわけですが、後半に2点リードして、そこからひっくり返される展開はさすがにしんどかった。リードしてからグググッと書き始めた勝ちコラムのトーンも構成も、一転して全部再考しなければならないし、採点寸評ももちろんすべて書き直し・・・でっ、試合終了(=締め切り時間)まであと10分!?みたいな修羅場でしたわ。
 個人的に注目していたのは、先発の田坂選手でした。
あれは名古屋戦の前日だったかな。ここ1~2ヶ月ぐらい、チーム事情もあって、彼はボランチやサイドバックで起用される機会が多かったんですよね。気が利くユーティリティな選手ですから、監督目線で考えれば、どのポジションでもある程度計算できるプレーが出来る駒というのは、非常にありがたいわけです。
 ただ彼自身が、得意とするポジションは、サイドアタッカー。負け続けていた時期ということもあって、彼自身も「やっぱり二列目で勝負したいですよ」と話していたんです。思い返せば、NACk5での大宮戦での豪快なダイビングヘッドなど、フィニッシュにも絡むことの出来る攻撃的な仕事は、ボランチやサイドバックではなかなか出来ませんから。
 そんなことを話していたら翌日の名古屋戦で、彼は得点直後に足の負傷で交代する楠神選手に代わって投入されました。ポジションは二列目、得意とするサイドハーフです。「おおっ、ようやく田坂くんのサイドハーフが見れる!」と1人で興奮していたのですが、その数分後、田中裕介選手が退場。それを受けて、右サイドバックにはサイドハーフとして入ったばかりの田坂選手がスライドすることに・・・・あぁ。
 そんな経緯があっての柏戦での田坂選手の先発起用、そしてあの見事なダイレクトシュートでしたからね。ジュニーニョのドリブルゴールもすごかった。2人とも気持ちでねじ込んだようなゴールだっただけに、勝利と言う結果で報われて欲しかったのですが。
 週末にはファン感謝デーがありますが、チームは週半ばまでオフです。
身体と気持ちをしっかり休めて、もう一度、ファイティングポーズを取ってもらいましょう。
僕も今週は少しゆっくりしようかな。... 記事を読む