昨日紹介した「越境フットボーラー」のエントリー冒頭で触れた海外組の紹介本。せっかくなので、簡単にコメントしておきますね。
「此処ではない、何処かへ」
此処ではない、何処かへ―広山望の挑戦/田崎 健太
¥1,470
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これは廣山選手の挑戦を追った記録です。海外挑戦=欧州と考えられた時代にパラグアイリーグに行き、リベルタ・ドーレスカップでも得点を記録するなど、その活躍からトルシエ・ジャパンにも呼ばれている。「情熱大陸」に取り上げられるなど、かなり注目されていた存在でした。
廣山選手は、日本復帰後、東京ヴェルディやザスパ草津でプレーし、現在はアメリカでプレーしています。何度も取材させてもらったけど、コメント力があって、実にクレバーな選手でした。今でも応援しています。
導かれし者 流浪のストライカー、福田健二の闘い (角川文庫)/小宮 良之
¥540
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現在愛媛FCでプレーするストライカー・福田健二選手の自伝的本。「RUN」を加筆修正した文庫です。彼も「情熱大陸」に登場してますね。彼の育ってきた家庭環境や、メキシコやスペインで戦ってきた物語にはグイグイ引き込まれます。
ちなみにちなみに福田選手と廣山選手は、小学生時代からの同級生なんですよね・・・すごい2人だ。
オレもサッカー「海外組」になるんだ!!!/吉崎 エイジーニョ
¥1,470
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2006年のドイツワールドカップを見据えて、サッカーライター・吉崎 エイジーニョ氏が、自らドイツのアマチュアリーグに渡ってプレーした体験記。ドイツでの生活とサッカー文化を肌で実感し、伝えている一冊。他のサッカー選手の本とは違い、ライター自らが選手として体当たり取材しているのが、すばらしい。
自分で自分を取材して記事にするセルフインタビューなる手法は斬新です・笑。
僕たち「海外組」がホンネを話した本―フロンティア精神に学ぶ世界で勝つためのサッカー論/秋元 大輔
¥1,400
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海外でプレーしている日本人選手のインタビュー集です。代表選手ほどの知名度ないけれど、Jリーグではプレー経験のある選手が中心ですね。オランダでプレーしてた平山相太の話あたりは、懐かしいですね。
さまざまな経験談から垣間見れる選手のサッカー観が興味深いです。
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オススメの海外組本はこんな感じですからね。
「導かれし者」以外は、なかなかすでに書店には置いてないかもしれませんが、興味ある方はネットで探してみてください。
そう思うと、近い将来「海外組本」というジャンルは今後伸びていくかもしれませんね。
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Author: いしかわ ごう
[書評]「越境フットボーラー」
どうも、サッカー本ソムリエ・いしかわごうです。
今回紹介する本は、こちらです。
「越境フットボーラー」
メディアでは伝えられることのないサッカー海外組を描いた物語は、これまでも数多く出版されています。
10年前だとパラグアイや欧州で挑戦を続けていた廣山望選手の「 此処ではない、何処かへ」、現在愛媛FCに所属している福田健二選手の「導かれし者」、5年ぐらい前だとライター・吉崎エイジーニョさんの「オレもサッカー海外組になるんだ」、秋元大輔さんの「僕たち海外組がホンネを話した本―フロンティア精神に学ぶ世界で勝つためのサッカー論 」もそうですね。
そういう意味では、これを読んでもそんなに驚きはないだろうと思ってました。
ところがどっこい。いやー、ぶっ飛んだね。
南米とも欧州とも違う。アジアでの海外挑戦がこんな世界になってるとは・・・・面白い!登場するのは、伊藤壇、中村元樹、酒井友之、星出悠の4選手。ページを開くたびに、自分が知らないサッカーの世界が広がっていく感覚でしたわ。ひさびさにページをめくる手が止まらなかったです。
それぞれ四者四様でしたが、強烈だったのは、伊藤壇選手かな。
1999年にベガルタ仙台を解雇後、テスト生として自腹でシンガポールに渡り、ウッドランズ・ウェリントンFCに入団。その後は一年間で1カ国ずつ、10年で10カ国でプレーすると公言。オーストラリア、ベトナム、香港、タイ、マレーシア、ブルネイ、モルティブ、マカオ、インド・・・と毎年アジアのプロリーグを渡り歩いているだけあって、面白エピソードが実に豊富です。
一番面白かったのが、ブルネイでのプリンス(皇太子)の話。
ブルネイリーグのトップリーグは、世界有数の富豪。しかも王室のプリンス(皇太子)がオーナー兼現役選手で、対戦のときには、自らポルシェを運転し、キックオフ5分前にスタジアムに登場し、「アップは王宮の庭でしてきたから大丈夫」と余裕の笑みを浮かべてプレーを始めるそうです・笑。ジャイキリのジーノかよっ!
待遇も破格で、ある試合ではチームメートがGKを交わしてプリンスにラストパスを送ると、プリンスは無人のゴールに難なくボールを蹴りいれた。上機嫌のプリンスに好きな車を聞かれたので「メルセデス」と答えたら、翌日、ベンツが届いたらしい・・・プリンス、凄すぎ!!
ただプリンスは多忙を極めるため、出場は5分前まで不明。通常は1時間前にはメンバー表を提出するが、ブルネイ・リーグではプリンス枠のせいでスタメンは試合直前まで決まらないそうです・笑。
このブルネイのように、日本よりレベルが低いと見られている国なのに、外国人選手としてプレーすれば、待遇はJリーグよりも全然いいじゃんというリーグも本書ではたくさん登場してきます。
もちろん、無名な彼らは、道場破りやトライアウトを経てクラブに加入することも多い。そこで生き抜くとき、どんなポイントがあるのか。その術を垣間見るのも面白いです。
「日本だと練習生はそのチームの雰囲気に合わせてしまいがちだけど、海外でそんな空気に乗って遠慮してしまうと、本当にただの『空気』になってしまうんです」
これは本書での星出悠選手の言葉です。
例えば、伊藤選手はトライアウトのときはこんな工夫をしているそうです。
・プロフィールには、自分の出た新聞のコピーをつけたり、アピールポイントを太字で書く
・練習着とスパイクは同じメーカーで揃えてスポンサーがついていることを強調する。
・誰よりも早くグラウンドに入り、リフティングを始め、少しトリッキーな技を見せる。
・まわりの選手が食いついてきたら、気軽に声をかけ「こうやるんだよ」と教えて仲良くなる。
・自分の技術の高さを見せ、仲良くなっておくことで、練習試合でもたくさんパスが回ってくる
なるほどねーっていう感じですね。「海外ではなかなか自分にパスにこない」なんて話はよく聞きますが、伊藤選手ぐらいになると、「じゃあ、どうすれば回ってくるのか」を考えて準備して、トライアウトに臨んでいるわけです。「短い時間で結果を出すためには、自分をいかに良い選手に見せるかという工夫を考え、追求していかなければならない」。サッカーに限らず、参考になる考え方ですよね。
あとは・・日本代表がいい成績を収めたら、自分たちの扱いが変わるというのも妙にリアルでしたね。
例えば、伊藤選手は2003年にベトナムリーグでプレーしていましたが、当時はジーコジャパンで、黄金の中盤が騒がれていた時期で、ベトナムでは中田英寿選手が大人気で、日本ブランドが高く評価される大ブーム。そういうことで移籍しやすかったり、待遇がよかった、日本人の評価が市場にも直結していたとのこと。
その国で初めての日本人プレイヤーとなるときは、その責任も感じる。
「活躍できないと『日本人は使えない』となり、安い給料で足元を見られて、それが日本人価格になるし、高すぎても『日本人は高い』というレッテルを貼られてしまう。基準となるので、最初の日本人ってすごく重要なんですよ。そういう意味では、日本代表ではないけれど、自分は日本を代表しているという気持ちでプレーしています」
マイナー海外組を描いた「越境フットボーラー」、オススメです。
越境フットボーラー/佐藤 俊
¥1,365
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サッカー本ソムリエ・いしかわごうへの献本、書評の依頼など問い合わせは
go.ishikawa55@gmail.com までどうぞ。ビシバシ受け付けております。
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NHKサンデースポーツに中村憲剛選手が登場。
昨日のNHKサンデースポーツに中村憲剛選手が生出演していました。
フロンターレのことよりも、日本代表やザッケーローニ監督のことが中心でした。番組中に、ソフトバンクからオリオールズに移籍した和田投手との生中継をちょいちょい絡ませるという、若干アクロバティックな放送でした。なんの目的があったんだろう・・・あのコラボ・笑。今年の目標としては「全試合出場」を掲げていました。去年、一昨年ともにケガでフル稼働できなかったこともあり、この目標のようです。期待しています。
番組中には、なでしこジャパンの話題も流れたのですが、小学生時代、府ロクで澤選手の2つ後輩だったということもあり、当時の写真が・・・
小学生のときはすごく背が小さかったと聞いてましたが、見るからにきゃしゃですね。本人もこの写真には照れまくってました。そして澤さん、小6で貫禄あり過ぎです・笑。
この日は、フロンターレ・ハンマープライスの「中村憲剛選手に餃子を作ってもらえる権利」の実施で、落札者の自宅で中村シェフとして餃子を焼き上げてきた模様。
http://www.jsgoal.jp/photo/00088200/00088214.html
お疲れさまでした。
まだ画像がきていませんが、23日発売のジャイキリ・エクストラVOL8は、中村憲剛、高畠勉、佐原秀樹の3人が登場するみたいです。楽しみです。
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三浦知良「考えるだけじゃダメだ。考えて、前に進め。」
本日15日限定で、カズさんはエスポラーダ北海道の一員としてフットサルのFリーグにデビューします。楽しみですね。
ちょうど1週間前に放送されたNHKアスリートの魂は、三浦知良選手でした。
12月のオフに、ブラジルに滞在していたカズさんに密着取材したものです。
練習生として所属した、ジュベントス時代の親友・パウリーニョさんと再会したり、よく話題に出てくるキンゼ・デ・ジャウーの寮を訪れたり、当時のチームメートと交流を深めながら、20年前の思い出を回想していました。
「寮で出てくる食事に、あまりにもプロの食事と差があったので、『プロになるために、もっと良い物を食わなきゃダメじゃないか?』と言ったら、『じゃあ、プロになれ』って言われた・笑」なんて場面も。
カズのブラジル時代を紹介する企画はこれまでもありましたが、日本でのことはほとんど触れず、一貫してブラジル時代だけの話で作った番組は新鮮でした。ラストに、22年ぶりとなるパウリーニョさん(現在は牧師)と再会する場面は、ちょっとグッときますね。
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ある雑誌に「カズさんが人生で最も心を打たれた言葉はなんですか」という質問が載っていました。
カズさんの回答は、「考えるだけじゃダメだ。考えて、前に進め。」
これは自身が17歳のとき、ブラジルで悩んでいたときにある人から言われたものだそうです。
「悩んで止まっている人はたくさんいるけど、行動に移さないと意味がない。1センチでもいいから前に進む、という気持ちが大事なんだ」とのこと・・・響く、いい言葉です。
ではでは。
これ、密かに欲しかったりする・・・購入迷い中です。
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[紹介]内田篤人「僕は自分が見たことしか信じない」。
幻冬舎さんより献本がありました。
内田篤人選手の「僕は自分が見たことしか信じない」です。長谷部誠選手の大ベストセラー「心を整える」を手がけた敏腕編集者から送っていただきました。ありがとうございます。
発売されたのは去年の12月です。知っている人は知っていると思いますが、去年の12月はサッカー本出版ラッシュでした。この「僕は自分が見たことしか信じない」も、その時期に発売された一冊です。書店で見かけたとき気にはなってましたが、さほどウッチーフリークではない自分には、本のサイズは大きいし、写真がふんだんに盛り込まれているつくりもあって、なかなか触手が伸びなかったんですよね。
ただパッと見ではエッセー写真集っぽい印象ですが、中身を読み始めてみると、内田篤人がサッカー観、人生観を語っている硬派な本だったりします。サッカーファンが読んでも、読み応えがある感じです。
感想はまた今度。
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実家と自分の家、どっちが落ち着く?
ブログネタ:実家と自分の家、どっちが落ち着く? 参加中... 記事を読む