どうも、いしかわごうです。
本日はセレッソ大阪戦です。前泊で大阪に来ております。
大阪の夜を堪能しようと思っていたのですが、夕方に驚きのニュースが入ってきて、喫茶店に数時間こもって、途中まで書いていた
プレビューを大幅に書き直しておりました。
驚きのニュースとは、大久保嘉人の引退です。今シーズン限りで引退することをクラブを通じて発表しました。
川崎フロンターレ時代にいたのは2013年から16年、そして18年の半分と4シーズン半になります。
2013年から15年は、3年連続得点王に輝き、J1リーグ通算191得点は歴代トップです。Jリーグ最高のストライカーと言えます。
大久保嘉人の取材で思い出すのは、彼は常にフラットに接してくれていたと言うことです。
昔はメディア対応が嫌いで邪魔臭いと思っていたそうですが・笑、川崎時代は全然そんなことはなくてよく話してくれました。
多分、ファンサービスの良さにビックリしたサポーターも多かったんじゃないかと思います。
それと同時に、プロとしての価値や厳しさをすごくはっきりと言う性格でもありました。
それは、味方に対してもそうです。
例えば2016年と2017年に大塚翔平という選手がフロンターレにいました。
・・・・大谷翔平じゃないですよ・笑。
前年度の15年はJ2のギラヴァンツ北九州に所属し、戦力外からトライアウトを経て、川崎フロンターレに入った当時26歳の選手でした。
シーズン序盤は出番に恵まれませんでしたが、抜擢されたカップ戦で活躍し、トップ下の選手として夏ぐらいには活躍し始めたんです。
大久保嘉人は、トップ下の大塚翔平に対して居残り練習でプレー面だけではなく、「自分に強いパスを出せ」という意識付けを含めて、
かなり本人に厳しく要求していました。
パサーであるトップ下の大塚翔平の出来は大久保嘉人にとって点を取れるかどうかの死活問題だからというのが一番の理由でしょう。
ただ僕が大久保嘉人を「好きだなー」と思うのは、こういう話題のときに、それよって得られるメリットを、大久保はハッキリと言ってくれるんですね。
例えば、お金のことです。
プロは活躍すれば、その分、お金が入ります。でも活躍できないと、すぐにクビになります。非常にシビアな世界ですが、大久保嘉人は、若手の大塚翔平に、居残り練習を通じてそのことを伝えようとしているようでもありました。
大久保は言います。
「それで俺らの人生決まるんやで。それで決めたら、裕福に暮らせる。
1年か2年、まわりに遠慮しながらプレーしてダメだったら、
そのへんで働かなきゃいかんのよ?
遠慮したら、後悔しかない。
ショウヘイ(大塚翔平)は、今までクビになっている。
あいつはたぶん、なんで自分がクビになってるかわかっていないと思う。ディフェンシブな監督になったら、試合には出れなくなる。
そうしたら、またトライアウトに出ないといけない。
そこでクビにならないためには、他の人との違いを見せないといけない。
そこをやらないと」
もちろん、大久保嘉人が大塚翔平にしていた要求は、かなり厳しいです。
でもそれは別にイジワルで言っているわけではありません。
それがプロの現実だということを指摘しているだけでもあり、ある意味で、彼のやさしさです。
味方に厳しく、自分にはもっと厳しい。そして、サポーターには優しい。プロとは何なのかを体現していた選手だったと思います。
今回のプレビューでは、3バック採用が示唆されている試合のポイントとともに、大久保嘉人に関しても色々と書いてみました。
ラインナップはこちらです。
■帰国直後の代表組の起用と、鬼木監督のスタンス
■このセレッソ戦、一番燃えている人物は?
■サイド攻撃を封じ、コンパクトな陣形を攻略せよ
■3バック採用の可能性と起こり得る変化
■「合わせようとしないから、合う」。大久保嘉人が車屋紳太郎に説いたクロスの極意。
ぜひ試合前に読んでみてください。
試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第36節・セレッソ大阪戦)
ではでは。