ACL出場権獲得しました。

 Jリーグも終わり、川崎フロンターレはリーグ戦3位という結果でフィニッシュ。
優勝には届きませんでしたが、開幕戦終了時の順位は最下位でしたし、序盤に続いたあの低迷期を思えば、あれからよく巻き返したものです。シーズン前に掲げていたACL出場権獲得という目標もしっかりと達成しました。
 チームとしての進化を果たしながら、それが結果にもあらわれたのは選手にとっても大きな自信になると思います。トラップした際のボールの置き場所、パスのスピード、味方が顔を出す動き、そのときの距離感・・・こういった技術がグループとしてうまく噛み合うことで、風間監督が掲げているボールを失わないサッカーが体現できています。
 シーズン序盤はそこが噛み合わず、さらに結果もついてこなかった為に周囲の雑音もかなり聞こえてきましたが、日々のトレーニングを取材している限り、僕自身はそれほど心配をしていませんでした。もちろん、強化部がどれだけチームの低迷を我慢できるかはわかりませんでしたし、そういう意味では、サポーターを含めて、みなが我慢したことで手に入れた結果だったかもしれませんね。そこそこのものならば、お手軽に、インスタントに作り上げることが出来るかもしれませんが、本当に良いものを作り上げるのには、ある程度のコストと時間がかかる・・・そういう風にできているのかもしれません。これはサッカーチームに限った話ではないですが。
 観ていて感じるのが、前線と中盤だけではなく、後ろのボールの動かし方も巧くなっていることですね。マリノス戦では、後ろがボールをうまく動かすことで、プレッシングをかけ続けてきた前線の選手を守備で消耗させるような働きもしていました。
 あとはエリア内の崩し方。これも非常に多彩になってきています。最終節の決勝点は憲剛選手のボール奪取から始まったカウンターでしたが、あの流れるようなパスワーク・・・・全て動き出している味方の「足元」につけているんですよね。それであのスピードですから。なによりあのパスワークで、相手の守備陣を完全に振り回しました。
 大久保選手があの位置からカットインしてシュートするのは得意の形です。それに素早く反応していたのが大島選手。「ニアに飛ぶと感じたし、ヨシトさんのシュートはキャッチできないと思った」とのことでした。素晴らしい嗅覚ですね。相手の守備陣は大島選手だけに集中してしまい、走り込んでいたレナトはほとんどフリーでゴールネットを揺らすことができました。
 さらにこの場面をよく見ていると、ファーサイド側には田中裕介選手がちゃんと詰めていました。自陣で憲剛選手がボールを奪取した場面ではまだ最終ラインにいたのに、あの場面ではすでにゴール前まで駆け上がっていたというね・・・たいしたもんです。
 そして守備陣の奮闘。実は11月に入ってから、清水、山形(天皇杯)、浦和、大分、横浜FMの5試合で失点は浦和戦の1失点だけ。得点王・大久保嘉人選手、アタッカー・レナト、中村憲剛選手がいるので攻撃陣が注目されますが、後ろの安定も3位に浮上した要因ですよね。特にジェシと井川祐輔選手が戻ってきてからは、ここもストロングポイントになってきました。
 まだ天皇杯が残っていますから、2013年の風間フロンターレはもう少し観ることができます。楽しみですね。
・・・実は来週20日にこんな本が出ます。

 いしかわごうの初著作です。
「将棋でサッカーが面白くなる本」(朝日新聞出版)。詳細は近日中にまた掲載しますが、中村憲剛選手と渡辺明二冠とのスペシャル対談もありますよー。よろしくお願いします。... 記事を読む

伊藤宏樹とパオロ・マルディーニ。

 こんばんは。
 12月に入り別れの時期がやってきましたね。
川崎フロンターレも今季の契約満了選手を発表しています。昨日は、伊藤宏樹選手が今季限りで現役を引退することを発表しました。
 2001年から川崎フロンターレ一筋でプレー。
J2リーグで戦い、等々力の観客もまだ3000人ぐらいしかいなかった時代を肌で知っている最古参のプレイヤーです。「あのときの目標は、J2優勝と等々力を満員にすることだったからね」と、当時を懐かしんでおりました。いわゆる「どん底」を体験しながら、J2優勝、J1昇格、ACL出場、J1優勝争いなど、クラブが急激に成長し続けた時期も経験しています。
 ただしタイトル獲得はいまだありません。カップ戦とリーグ戦、あわせると準優勝が5回・・・金メダルは一度もありません。銀メダル5枚なら金メダル1枚という、おもちゃのカンヅメのエンゼル的な扱いをして欲しいぐらいですね、えぇ。
 プレイヤーとしては、常に冷戦沈着で、クレバーかつクリーンな守備をするディフェンダーでした。親友でもある憲剛選手は「日本で一番綺麗にボールを取るディフェンダーだといまだに思っている」と言っていました。
パオロ・マルディーニ好きを公言しているように、ファウルをせずにボールを奪う技術に長けている優雅なディフェンダーでしたね。なお昨日、石崎監督(プロ1年目の監督)に報告の電話したときは、「そういう守備の基礎を教えたのは全部ワシだと言っておけ」と言われたそうですが・笑。
 
 将来的には地元のJ2クラブである愛媛FCでプレーするというプランも昔は持っていたようで、「フロンターレみたいに愛媛を盛り上げようかな、とも思っていました」と明かしてくれました。ただ彼は、フロンターレの選手としてスパイクを脱ぐ決断をしました。そこらへんの美学も、ACミラン一筋を貫いたパオロ・マルディーニの影響も少なからずあったと話してくれました。
あまり本音を言わず、どちらかというとはぐらかすタイプでしたが・笑、それでもあの空気は取材していて楽しかったですね。
・・とまぁ、かき出すと切りがないので、このへんでやめておきます。まだ天皇杯もありますからね。
「天皇杯の優勝カップをケンゴから奪い取って掲げるイメージはできている」とのことでした。
天皇杯の決勝は1月1日です。1+1=2になります。最後に天皇杯を掲げる背番号2番の姿が見たいですね。
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埼スタ取材〜答えは選手の中にある。

 浦和戦は3-1で勝利。
浦和サポーターの作るコレオが、実に鮮やかでした。
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 天皇杯・山形戦の反省点を踏まえて、「相手を見てサッカーをやる」ということができていた試合だったと思います。
 例えば前半。
フロンターレが先制したことに加えて、優勝争いの重圧なのか、浦和は後ろからのビルドアップにいつもよりどこか余裕がなくなっていました。そんな最終ラインとGKのぎこちない動きを見て、大久保選手は自分の判断で前からボールを奪いにいきます。そこに憲剛選手と山本選手も連動。高い位置からプレッシングをかけにいきました。
 こちらは中二日の試合でしたし、風間監督からも「前から積極的に奪いにいけ」という指示は出ていなかったとのこと。ただ「相手を見てサッカーをする」とはそういうこと。監督の指示に縛られるのではなく、ピッチ上でやっている選手がいけると思ったら、それを実行してしまえば良い。実際、風間監督はそういう柔軟性を選手に求めてますし、この判断は正解だったと思います。
 もちろん、やや前がかりの陣形になったことで、アンカーの稲本選手の両脇のスペースを2シャドーに使われる局面があったことも事実ですが、憲剛選手と稲本選手が話し合って「前半はこれを続けよう」と意思統一したとのこと。高い位置から圧力をかけたことでミスを誘ってチャンスを掴むことができましたし、この試合の前半は「相手を見てサッカーをする」ということができていたと思います。
 一方、後半は風間監督の指示により、山本選手と稲本選手のダブルボランチにし、ブロックを作って低く構えるカウンターに切り替えました。ボールを保持すれば、狭いところでつないでポゼッションからシュートまでいけるし、相手が前に出てくれば、前線のアタッカーを生かしてカウンターに切り替える戦い方もできる。面白いスタイルになりつつありますよね。
この浦和戦の後半も、カウンターも面白いようにハマリましたが、大久保選手が笑っちゃうぐらいフィニッシュを外してしまいました・笑。それでも最後の最後で決めちゃうあたりはさすがでしたな。
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試合後、ヨシメーターは114Gになっておりました。
 実は浦和戦の前、風間監督に「相手を見てサッカーをやること」について、少し突っ込んで聞いてみました。
 新しい戦い方にトライしてそれがうまくいくと、そのパターンにこだわってしまいがちです。フロンターレで言えば、最近見せていた、CBがサイドに広がり、ボランチが降りてきてビルドアップする形がそれです。だがそれだけに捉われてしまうと、今度は対策を練ってきている相手を見て判断することができなくなってしまう現象につながりました。それが山形戦の苦戦だったと思います。
 そういった現象に関して風間監督はどう考えているのかを聞いてみたかったのです。風間監督の答えはシンプルなものでした。
「なぜうまくいったのかを考えたときに、本当は選手自身のなかに理由があるのに、やり方とかパターンでうまくいった気になってしまうときがある」と指摘していました。つまり、「答えは選手自身の中にある」というわけです。
 ただ「ひとつ何かを覚えると、そこに固執する時間もあるのは仕方ない」とも許容していました。「そこをいったり来たりしながら、本当の意味で自由な発想のプレーになることをチームは目指している。もちろん拠りどころは必要ですが、本当の拠りどころは彼ら自身、選手1人ひとりだと思ってる」と。
 
 つまり、トライアンドエラーを繰り返しながらも、ピッチ上にいる選手個人の発想力や対応力を鍛えるチーム作り、と言ってもいいかもしれません。もちろん、このチーム作りはものすごく我慢が必要だと思うですが、風間監督はそれをやろうとしてますよね、確実に。試合中の風間監督があまり積極的に選手交替をしないのも、きっとこのへんの理由があるのかもしれません。システムや采配で改善しては、それによってもっと大事なものが見えにくくなってしまいかねないからです・・・って、さすがにそれは深読みし過ぎかな・笑。
風間監督の著書は沢山出ているので、興味ある方はどうぞ。
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等々力取材〜サッカーは相手を見てやりましょう。

 等々力での天皇杯4回戦。
いしかわごうオフィシャルブログ「サッカーのしわざなのだ。」
 相手はJ2のモンテディオ山形でした。
試合は大久保選手の2ゴールで2-0の勝利し、ベスト8に進出。ただ辛勝でしたね。チームとしての課題が多く出た内容となりました。
 苦戦の要因のひとつは、ビルドアップに柔軟性を欠いたことにあったと思ってます。
 最近のフロンターレは、CBが両サイドに広く開いて、ボランチが降りてくる形のビルドアップをしています。GKがボールを持つと、CBがサイドバックのような位置取りをしていくわけですが、山形の守備は、中のコースを切りながらサイドにボールを出させて、そこに人数をかけてボールを奪うという狙いでした。
 相手がサイドに人数をかけているならば、それを逆手に取って中央から組み立てていくように機転を利かせればよかったのですが、この日のフロンターレは、愚直にも相手がサイドで構えている場所から組み立てていこうとしてしまいました。例えば右サイドに出た場合、小宮山選手と小林選手の2人だけでは、ボールサイドに人数をかけて守る相手の守備に窮屈になり、簡単にははがし切れません。これでは悪循環です。
 風間監督は「こうしろ」とは言いません。パターンで当てはめてしまうと即効性がある反面、相手に対策されたら手詰まりになってしまうのを知っているからです。それは試合後の監督会見で「全てパターンをやってしまった。一人ひとりが相手を見てしっかり戦うという判断材料を、もっともっと自分の頭の中に作っていって欲しいと思います」と話していることからもわかると思います。「相手を見てサッカーをしろ」と言い続けているのは、そういう理由なのでしょう。
 さらにこの試合は、ビルドアップの段階で「してはいけないボールの取られ方」をするミスも重なっていました。このサッカーは「ボールを失わない」という前提で選手間の距離をあれだけ広げてビルドアップをしているのですから、あんなに軽卒なパスミスしていては、正直、話になりません。
 それでも失点をしなかったのは、正直、山形のゴール前のフィニッシュ精度が低かったからでしょう。もちろん、守備陣が身体を張ってシュートブロックしたことなどによるものでもあります。
 とはいえ、山形のサッカーにも隙はありました。
最終ラインを高くしてコンパクトな陣形を保つ、ボールサイドに人数をかける。相馬コーチがいるからなのか、山形のこういったスタイルは、どこか相馬監督時代のフロンターレを思い出す守り方でしたね。そしてこのスタイルは、ハマると強いですが、弱みもあるわけで、人数をかけたプレッシャーをかいくぐれば、一気にチャンスになるわけです。
 フロンターレの先制点は、相手の高い最終ラインにできている広大な裏のスペースを突いたものでした。矢島選手のポストプレーを受けたレナトが大久保選手にスルーパス。走り込んだ大久保選手が、GKを交わして冷静に流し込みました。相手の一瞬の隙を見逃さずに仕留められるストライカーがいるのは、フロンターレの強みですな。
 後半途中からは憲剛選手が入ったことで中盤でのパスワークが円滑になりました。高い位置からのボール奪取で大久保選手の追加点をお膳立て。さすがの仕事ぶりでした。
 負けたら終わりのトーナメントですから、J2の相手にしっかりと勝ち切ったことはよしとすべきですが、それでも多く選手から試合内容に関する反省点が述べられていたのは、よい傾向かと思います。「まだ試合があるので、そこは挽回できるチャンスでもあると思う」と井川選手。この試合ではビルドアップが思うように前に進まない状況に、最終ラインから自ら持ち運んで攻め上がったりと、必死にアクセントをつけようとしていました。彼のトライする姿勢は買いたいと思いますが、残念ながら、ボールの取られ方が悪すぎましたし、チームメートからも「上がり過ぎだ」と言われたそうです・笑。
次はさいスタでの浦和戦。ナビスコでは悔しい思いをした相手と場所・・・楽しみです。
フットボールチャンネルに川崎フロンターレのプロモーション部の天野春果部長の独占インタビューを掲載してもらってます。奈良クラブと提携を結んだいきさつや、狙いについていろいろ語ってもらってます。
奈良クラブとも電光石火で提携。仕掛け人に聞く、川崎フロンターレはなぜピッチ外でも熱狂を生み出しているのか?
よろしくどうぞ。
詳しく知りたい方はこの本をどうぞ。
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ダブルボランチで機能した山口螢選手の意味。

 オランダ代表に2-2、ベルギー代表に3-2。
1勝1分という結果もそうですが、内容が良かったですね。10月の欧州遠征での停滞感を払拭するぐらいの見応えがありました。
 大迫選手と柿谷選手による1トップのポジション争いも興味深かったですが、個人的に収穫だと思ったのは山口螢選手がダブルボランチで機能したことですね。ザックは2試合とも長谷部選手と山口選手のダブルボランチを先発で送り出し、そしてこの組み合わせがとてもハマりました。
 正直、オランダ戦の前は、「長谷部選手と山口選手のダブルボランチの組み合わせはどうなんだろう?」と思ってました。言うまでもなく、遠藤選手を外したからです。
 ザックジャパンの心臓として、ゲームコントロール、後ろからのビルドアップ、そしてフィニッシュまでの組み立ての下ごしらえなどなど、遠藤選手がいなければスムーズには機能しないのでは?ぐらいの仕事を任されている選手ですから。ザックの任期は2014年。「あぁ、ザックは長谷部選手と遠藤選手のユニットと心中するんだろうな」ぐらいに決めつけていました。
 だから、ここで2試合続けて長谷部選手と山口選手のダブルボランチを起用したことには驚きました。そしてオランダ戦とベルギー戦を見る限り、これはこれでアリですね。
 本大会を見据えた場合、アジア予選とは違い、真っ向勝負を挑んでも中盤で主導権を握る展開にはなかなか持ち込めません。それは、このオランダやベルギー戦を見ればわかると思います。 
 そこでどうするのか。中盤の底に機動力があり、守備力の高い長谷部選手と山口選手の2枚が居れば、押し込まれる時間帯が長く続いても、それほど極端にラインを下げて守らずとも我慢できる展開に持ち込めるんですよね。
 さらに今度は高い位置から奪いにいく局面でも、前とうまく連動してボールを取り切ってしまう奪取力と、さらにそこから攻撃に出て行ける推進力があります。機を見て高い位置からのシュートカウンターも繰り出せるようになります。
 さらに遠藤選手をベンチに置いたことで、後半から中盤のパスワークを潤滑にする、という戦い方を試せたのも大きいですね。ベルギー戦で本田選手が決めた2点目のように、ボールを保持できる時間帯になると、遠藤選手は違いを生み出せますから。
 岡田武史前監督は、本大会直前で4バックの前にアンカーを配置してブロックを引いて守る[4-1-4-1]という、後ろに重心を置いた守備的な戦い方に方向転換しました。ザックがこの2試合で選択した長谷部選手と山口選手のダブルボランチのユニットだと、岡田監督時代ほど守備的にならずとも本大会で戦える術なのかもしれません。そんな印象を受けました。
 12月の組み合わせ抽選会でどのグループに入るのか、注目です。
 それにしても、この2試合で見せた5ゴールの崩し方は、どれも美しかったですね。
そしてあれだけ地上戦のパスワークにこだわる攻撃でいくならば、大久保選手と憲剛選手も十分チャンスがあると思いますね。あのリズムに順応できるサッカーをフロンターレでやってますから。
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大久保嘉人選手にあの選手のことを聞きました。

フットボールチャンネルで、先日の「川崎の車窓から」の原稿を掲載させてもらいました。当日のイベントレポートです。
“川崎の車窓から”。またも行われたフロンターレの珍イベントに鉄ちゃんが熱狂!
 そして今日は麻生に。
とある原稿企画で新井章太選手にインタビュー取材でした。今年、フロンターレに加入したGKです。キャリアとしては2年間、ヴェルディに所属していて、今年でプロ3年目です。しかし、いまだに公式戦出場はありません。ゴールキーパーというポジションのつらいところですね。
 ただ彼は、試合に出ていなくても、ピッチ外で愛されキャラです。チームの中でも相当いじられているらしく、チームメートも「困ったらショータに振ればいい」という暗黙の了解ができているとのこと。その空気は取材中にも伝わっていて、「なんでショータが取材受けてるの?」、「おかしいでしょ!」と、まわりの選手からツッコまれていて面白かったです。インタビューというよりは、雑談のような感じで、ざっくばらんにたくさん話を聞かせてもらいました。
 ちなみに新井選手は、今をときめく(?)大久保嘉人選手とめっちゃ仲がいいんですよ。同僚曰く、「ショータは嘉人さんのマネージャー」とのことで、二日前も一緒に温泉に行ったそうです。
 なので、大久保選手に「新井くんの取材で・・・」と切り出して新井選手のことを聞き出そうとしたら、「・・・・えっ、マジっすか。どうしたんすか。なんでショータなんすかー」と、本気でウケてました・笑。
 大久保選手だけが知っている新井選手の魅力についてきいたら、「魅力?ないっすね」と即答・笑。さらに食い下がると「魅力は・・・あのbB(愛車)です!」とのこと・・・えっ、そっちすっか。新井選手・・・愛されてますねー。
・・・・大久保選手も新井選手について語ったのは、初めてだろうな・笑。... 記事を読む

等々力取材〜電車がやってきた話。

 凄かったですね、「川崎の車窓から」。
久しぶりにフロンターレの”本気”を見ました。まぁ、「久しぶり」と言っても、闘Aまんがまつりが7月だから、賞味4ヶ月ぶりぶりぐらいなんですけどね・笑。イベントについてはフットボールチャンネルに原稿を書かせてもらったので、そのうち掲載されると思います。
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 旧検測車デヤ7200・・・僕もビシッと撮ったりましたよ。
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 この人だかり・・・いかに人気あったのか、伝わると思います。
 コラボグッズも大人気でしたね。僕は「記念入場券かキーホルダーが欲しいなぁ」などとぼんやり企ててましたが、あっという間に売り切れたみたいで、まるで買えませんでした。
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キックオフ2時間前の時点でほぼ完売ばかり。
 試合は清水に勝利。
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(試合中に「113G」まで上がったヨシメーター)
憲剛選手、稲本選手、ジェシの3人が負傷欠場で、それ以外でも選手の入れ替えもあったので、ふたを開けてみるまで不安でしたが、総じて良い内容での勝ちでした。
 特に中盤と後ろでのボールの動かし方が良かったと思います、
例えば中盤で相手からのプレッシャーを受ける場面でも、フロンターレの選手は、スッと一歩だけ動いて相手を外して、前を向いてボールをさばく。これは風間監督の指導の賜物ですよね。
特に大島選手やノボリはこのへんの技術を体得しているので、そこで起点を作ってスイスイと運べていました。清水の選手が、こちらのプレスに背負うような態勢でボールをさばこうとしていただけに、より対照的だったと思います。井川選手の持ち運びや、中澤選手からのフィードなど、ビルドアップも効果的でした。相手に押し込まれた展開でも、奪った後はこのぐらいは余裕を持ってボールを展開していけるのが目標ですな。
それにしても、試合前だけではなく試合後もトロッコ列車を登場させるとは・・・さすがですわ。... 記事を読む

カシマスタジアム取材。

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 カシマスタジアムでの試合って、いつも天気がよくないイメージがあったんですが、この日はピーカンでした。
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 試合は1-4で敗戦。完敗ですね。
0-4になってからは、かなり冷静に試合を見ていたのですが、「うまい守り方をするな」と思って見ていました。鹿島はフロンターレの攻撃陣を研究し尽くしていました。
 
 試合後、トニーニョ・セレーゾ監督が会見でその対策を詳細に明かしていました。
http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00163627.html
 外国人監督はあまり戦術的なことは明かしたがらない傾向があるので、ここまで詳しく説明するのは、ある意味で、凄いと思います・笑。
 とはいえ「鹿島が対策を練ってきたから負けました」というほど単純な試合ではなかったとも思ってます。相手が中央の大久保選手と左サイドのレナトを重点的にケアしてくるならば、フロンターレとすれば右サイドの小林選手が生きやすくなる展開とも言えるわけで、実際、前半の立ち上がりは相手のそういう警戒を上回って決定機を作っていたわけです。
 6分には、山本選手のスルーパスにダイアゴナルランで抜け出した小林選手が決定的なチャンス(この1対1は、曽ヶ端選手の飛び出しで防がれる)。30分にも、中央で粘った憲剛選手の絶妙なスルーパスに小林選手が中田浩二選手の背後を突いて素晴らしい抜け出しをしています。
 ほれぼれするような一発だったのですが、なんとこれが無情にもオフサイド。
・・・「いや、そんなはずは?」と思い、家に帰って録画を見直してみると、オフサイドを判定した副審は、最後尾に戻っていた5番の青木選手ではなく、6番の中田浩二選手にオフサイドラインを合わせていたようなジャッジの仕方をしているんですよね・・・そりゃねーぜ。
 だからこそ、「立ち上がりの決めるべきチャンスで決めておかないと・・」と使い古された言葉を言わなくてはならないのですが、ただ立ち上がりに主導権を取られても慌てずに盛り返せる鹿島の試合運びも巧かったと思います。
 例えば、GKの曽ヶ端選手。
前半の立ち上がり、フロンターレが立て続けに決定機を作る時間帯が続くと、ゴールキーパーの彼はすぐにはプレーを始めようとせず、少し間を取りながら、ゲームのテンポを落とすような再開の仕方をしていました。一回呼吸を整えることで、動揺している味方を落ち着かせているのと同時に、フロンターレの選手達の攻め気も少しだけ削いでいるんですよね。さすが400試合出ているGKです。こういう何気ないプレーがうまいんですよね。
 ボールを持ったときも、鹿島はやるべきことを徹底してましたね。ノボリがいる左サイドに目がけてロングボールを蹴っていき、そこで起点が作れなくても、チーム全体を少しでも間延びさせる。これを徹底されることで選手間の距離を徐々に広げさせられましたし、そうなるとボールを保持してからもテンポが出ず、良い距離感でのボール運びができせん。アンカーの稲本選手の両脇のスペースも的確に突いてきました。
 そして相手のミスを見逃さない。
ご存知のように、失点は田中裕介選手の判断と技術のミスから起きました。それで1-0のままでハーフタイムを迎えたかったですが、前半終了間際にもジュニーニョの絶妙なクロスから大迫選手が合わせて追加点。悪くない前半だったはずが、後半に向けては2点のビハインドを追いかけ無くては行けない展開になってしまいました。これは厳しいです。
 その意味で、後半はこちらが攻撃に出ざるをえなくなったところをうまく畳まれた感じですね。あれよあれよと、4失点。これだけのスコアならば、完敗としか言えません。
 カシマスタジアムは、かなり高いところに記者席が設置されています。0-4になってからは、ピッチだけではなく、スタジアム全体の雰囲気も含めてなんとなく視界に入れて観戦していたのですが、スタジアムを俯瞰して試合を観ていると、なんか幻想的な感じを受けるんですよね。
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うまく言えないですけど、スタジアムで試合しているサッカーの様子って、UFOに乗っている宇宙人が空から見たら、「これは地球人の何かの儀式か?」って思うんじゃなかろうか。この感覚は、うまく説明できないですけど、そんなことを思ったわけです。
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試合後、「ヒロキ!」と叫んで川崎のバスに近寄ってきた選手が…ジュニーニョでした。伊藤選手とめっちゃしゃべってました。しかも、たぶん日本語で。2点目と3点目のCKにつながるクロス、素晴らしい精度でした。
 今週はナビスコ決勝があるので、少し期間が空きますね。次の試合は来週、清水戦です。
フットボールチャンネルで、鉄道フェスタの紹介記事を書いてます。ガッツリのレポートではなく、ニュース記事的な感じですので、そのつもりで読んでください。
「ついに電車を呼んでしまった!? 川崎フロンターレの鉄道フェスタ(前編)」
「ついに電車を呼んでしまった!? 川崎フロンターレの鉄道フェスタ(後編)」

フロンターレのプロモーション戦略はこの本でどうぞ。
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