週末はホーム最終戦となるクラブが多いこともあって、徐々に来季の去就が発表され始めていますね。
フロンターレは、ジュニーニョの契約満了を発表しました。
天皇杯には残らず帰国するとのことなので、明日のマリノス戦がフロンターレのジュニーニョとしての等々力ラストプレーになりました。クラブにとっては「助っ人外国人」という枠を超えた、偉大な功労者です。まだあまり実感はわきませんが、ひとつの時代が終わっていくのだな、というさびしさはありますね。
麻生でのジュニーニョは、自分の車を選手やスタッフが止める駐車場のスペースではなく、クラブハウスの入り口付近に駐車しているんですよ。そんな「特等席」に駐車しちゃうのは、そしてそれが許されているのは彼だけですよ・笑。
幾度となく取材もさせてもらいましたが、個人的には09年のナビスコカップ決勝戦に向けたインタビューは印象的でした。
届きそうで届かない、タイトル獲得という願い。03年からフロンターレでプレーしているだけに、決勝戦を控えてその思いも特別なのでは?と聞くと、彼はこんな風に話してくれました。
「そうだな、例えていうなら、自分の喉からここ(胸元)でずーっと何かが止まっているようなイメージなんだ。誰かがポンと叩けいてくれれば、すぐに吐き出せそうだよ(笑)。それがタイトルなんだ。もちろん自分だけではないと思う。サポーターもみんなが早く吐きだしたい。のどに詰まっている状態なんじゃないかな」
愚問だともわかりつつ、タイトルを取りたい気持ちの源には何があるのかもこのとき聞いてみました、クラブのため、サポーターのため、家族のため、あるいは、川崎市のため、それとも自分のため・・・彼の中ではどういう思いが強いのか。
「すべてだ。もう、本当にこのクラブに関わるすべての人たちのためにタイトルが取りたいんだ」と即答でした。「用具係であったり、洗たくをしてくれている人、グラウンドキーパー、強化に関わっている人、フロントの人たち、自分たちがグラウンドでプレーできることに協力してくれている人がたくさんいるから、彼らのためにタイトルを取りたい。もちろん、試合や練習に来てくれるサポーターもそう。他にも目に見えないところでも支えてくれている人がこのクラブにはたくさんいるし、自分たちに力を与えてくれている。そういうひとたちのために取りたいんだ」
今季はリーグ戦、ナビスコともにタイトル争いに絡むことはできませんでした。
その意味で、まだ悔いは残っているので天皇杯まで残って欲しかったですが、本人の希望もあるようなので、そこは仕方がありません。明日の神奈川ダービーのピッチには、いろいろな思いが表現されることでしょう。