夢の島取材。スフィーダ世田谷対常磐木学園高校戦。


 5日は夢の島陸上競技場に。
スフィーダ世田谷対常磐木学園高校戦を取材してきました。天気がよかったですね。これまでのホームでは2試合とも強風だったり、雨だったりで、なかなかいいピッチコンディションで試合ができていませんでしたから。サッカー観戦日和でした。
$いしかわごうオフィシャルブログ「サッカーのしわざなのだ。」
 立ち上がりは、サイドや二列目からどんどん飛び出してくる常磐木学園の選手をスフィーダの最終ラインが捉え切れず、立て続けに決定機が連続。GK川口選手は大忙しの展開でした。
 ここを無失点で耐えたことでスフィーダも少しずつリズムを引き戻したのですが、常磐木学園の選手も巧かったですね。さすが名門。個々の技術的な高さもあるのですが、スピードがあるので、カウンターも鋭い。サイドを起点にしたアーリークロスも織り交ぜながら、高いラインを保つスフィーダ守備陣を揺さぶってきます。前半は両者譲らず0-0で終了。
 後半はスフィーダが主導権を握って攻めていきます。
特に最終ラインが積極的になっていたと思います。左サイドバックの永田選手が高い位置に顔を出して攻撃に絡み出し、センターバックの臼井選手も状況を観て配給だけではなく、スルスルと前線に上がっていってチャンスを作ったりと、ゴールの匂いが漂ってきました。もうプンプンでしたね。
 しかし、まさにその矢先の後半19分、攻撃で前がかりになってことで生まれたサイドのスペースを突かれて失点。カウンターで裏に抜け出した常磐木学園・白木選手が、GKとの1対1を制し、冷静にゴールネットを揺らして均衡を破りました。
 まだ残り時間は25分も残っていたのですが、優勢だっただけに後半に先手を奪われる展開になったことで、スフィーダの選手には精神的な動揺が少なからずあったようです。何人かは焦りが出てしまったと試合後に話していました。
 その後も丁寧に攻め続け、後半28分には、GKを交わしてシュート、さらにそのこぼれ球にもつめてシュート・・・という波状攻撃も見せたのですが、常磐木学園の守備陣がゴール前に3人戻って必死でブロック。最後まで1点が奪えぬまま、タイムアップ。0-1で常磐城学園が勝利となり、スフィーダは開幕からの連勝が4で止まりました。
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 スフィーダは今季初黒星となりました。
その敗因については我々が優勢に押し込んでいたので、あのカウンターは致し方が無い。そこは気にしていないです。一番はこちらが点を取れなかったことだと思います」と、川邊監督は失点よりも無得点に終わった側面を問題視していた印象です。
 この日のスフィーダの2トップは森選手と下条選手。ともに機動力と技術があり、ここまで得点数6と2人ともリーグトップという文句ない数字を叩き込んでいます。この試合でも、中盤に顔を出しながらも、得意のヒールパスやダイレクトでの落としを使いながら、テンポ良く相手にゴールに迫っていきましたし、決定機もありました。実際、それを決めていれば何も問題ない試合でもあったと思います。
 そこで無得点という点に関して、2トップに攻撃面でのどういう工夫がもっと欲しかったのかを監督に聞いてみました。
「裏を取るタイミング。あとは1対1のときにもっと仕掛けて欲しかったですね。相手を背負いながらも、そこはもっと向かっていって欲しい。ただ2人とも、もともとは中盤の選手ですから。今はFWらしいFWがおらず、トップ下やボランチがあそこにいる。ボールを回す分にはいいが、フィニッシュの迫力に欠ける部分はあったかもしれないですね。そこが課題です」
 そういう意味では、身体を張って前線で起点になるプレーのできるタイプがいない影響が、この試合に限っていえば、攻撃面で響いたとも言えるのかもしれません。こういう試合展開だからこそ、前線で時間を作れるポストプレーヤータイプが欲しかったところだったかもしれません。ただし田中(麻)選手が離脱中ですし、それは無い物ねだりというもの。そういう台所事情の踏まえたうえで監督は現在の2トップを組み合わせていて、しかもこれまで十分な結果を出しているわけですから。
 だからなのでしょう。試合後の川邊監督は「もちろん、負けたのは悔しいですよ」と前置きしながらも、「長いリーグ戦なので、変なつまずき方は必ずありますから。それが今日だったと思っています。悪い内容ではなかったと思ってます」と敗戦を冷静に受け止めていました。これを続けていくことでチーム全体の質を高めていくことが近道なのかもしれません。
開幕からの連勝は止まってしまいましたが、ここでいったん仕切り直しです。もう一度、チームのネジを締め直してもらいましょう。
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