ドラゴンボールに学ぶ〜「佐藤剛史/夢と希望の人生学」。


 オフシーズンなので、最近読んで面白かった本を紹介しております。
 今日はこちら。
佐藤剛史の「 夢と希望の人生学」です。
夢と希望の人生学/現代書林

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漫画「ドラゴンボール」を題材にした人生学の本です。
正直、この手の本は多いですし、自説を有名漫画の内容にこじつけてるだけの薄っぺらい中身がほとんどなのですが、この本は面白かったですね。
 ある大学生が「ドラゴンボール人生学」という講義を受けることから始まっていく小説テイストです。
毎回ドラゴンボールに出てくる設定やアイテムなどから人生を学んでいき、学生である僕が成長していく話なのですが、例えば「人生における仙豆を見つけよう」という授業があります。
 仙豆とは、どんなにお腹がすいていても一粒食べただけで十日間は食事をしなくてもいいという、ありがたい豆です。物語終盤では体力を回復させるアイテムとしても大活躍します。
 誰もが「本当に仙豆があれば、いいよなー」って思いますよね?
でも、講師のキタガワ先生は「私は食べたくないですね」とキッパリ言い切るんです。
 なぜか。
「うまくない豆を一粒食べただけで十日間は食事をしなくてもいい。でも逆に言うと、お腹いっぱいで食事できなくなるなんてツラいでしょ。食べられないんだから」

 そこでカロリーメイト的な栄養補助食品、あるいはサプリメントを例に挙げながら、「栄養面ではそれで十分。まさにこれらは現代の仙豆です」とも言っています。そして「極論すれば、栄養を取るだけなら点滴でも十分です。カロリー計算もできるので、メタボになることもない。どうですか、三食点滴は?」と畳み掛けます。
確かに、いくら太らないからといって三食とも点滴は想像しただけでも嫌ですよね。
 キタガワ先生は言います。
「私は食べることが好きです。そして、それはお腹がいっぱいにするためだけに食べている訳じゃない。美味しいものを食べたいし、おいしく食べたい。食事しながら交わす会話も楽しみたい。食事とはそういうものだと思います」

 そこで悟空の食べっぷりを紹介します。
「悟空を思い出してください。お腹が減ったら、仙豆を食べるのではなく、料理を大量に食べるのです。死んだって食べるんです」
「悟空は食べる上で一番大切なものが何かをわかっているのだと思います」

 なるほど、ですよね。
 そこで本題である「人生における仙豆を見つけよう」。
 もちろん、食事代わりの仙豆のことではありません。
そうではなくて、人生で何かにすごく飢えているときに、それを食べれば満たされるモノ。心がボロボロに傷ついていても、それを食べれば、それをすれば、ケロッと元気になるモノ。それが人生の仙豆。それを探しておきましょう、と。
 それは人によって様々ですよね。
家族と過ごすことであったり、海外旅行に行くことであったり、サッカー観戦で元気が出る人もいるでしょう。合コンがエネルギーになる人もいるかもしれません・・・つまり、そういう自分なりの人生の仙豆を見つけておこう、ということでした。
 言われてみれば当たり前の事なのですが、「人生の仙豆」という切り口で説明されると、「探してみようかな」と意欲が出てきますよね。
こういう感じでドラゴンボールを例に挙げながら、面白く説明している本です。もちろん、ある程度はドラゴンボールに詳しくないと、話題についていけませんのであしからず。思わず読み終えた後、押し入れにあるドラゴンボール全巻を引っ張りだして読みふけってしまいましたわ。
$いしかわごうオフィシャルブログ「サッカーのしわざなのだ。」
ドラゴンボール、面白いっす。
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