等々力取材〜月が変われば、ツキも変わる。

 川崎フロンターレが今季公式戦初勝利をあげました。
 思えば風間監督になってからの初勝利も等々力でのジュビロ磐田戦でしたね。ナビスコではなく、リーグ戦でしたが。4-1から4-3になり、しかも西部選手が前田選手のPKをセーブしたりと、かなりヒヤヒヤでの勝利でしたが、今年の初勝利も似てなくもない展開でしたな。
 さて。
初勝利のときぐらいは、試合内容のことも少し詳しく。
 
 まず特筆すべきは、前半の入り方がよかった点だと思います。
實藤選手が「前半はチームの推進力があった」と話してましたが、みなが積極的にボールに絡むことで、中盤で面白いようにボールが回り、グイグイと前に運ばれていきました。
 その要因は何だったのか。
サネに聞くと、「後ろにパスをして逃げてしまうところを、僚太であり真希くんが憲剛さんとワンツーをしながら、前に進んでいく場面が多かった。そこで詰まったら、自分たちサイドバックがフォローして、そこからリズムを作っていけたのがよかった」と話してくれました。つまり、まず真ん中でボールを動かせていたということです。
 実際、磐田戦の前半は、この日先発した大島選手が潤滑油となりながら、中盤で相手を外しながらボールを動かしていました。さらにそこに山本選手もタイミング良く顔を出していくなど、憲剛選手を加えた中盤3人のバランスの取り方が絶妙だったと思います。
 
 上手くいかなかった甲府戦の前半だと、これがどうだったのか。
このときはレナト、パトリック、森谷選手の前線3人、さらにトップ下の大久保選手で4トップのような形になって前線に張りついてしまう時間帯が多く、さらに中盤では憲剛選手が相手から常にタイトなマークをつかれていたので、後ろからボールを回していこうにも、ボールを持てるのが山本選手だけのことが多かったんですよね。これでは中盤でさばき切れません。結局、サイドから打開していくしか手だてがなくなり、サイドに出したボールを狙い通りに守備対応をされてしまいました。それが甲府戦でした。
 しかしこの磐田戦では、真ん中でうまくボールを動かせたことで、サイドも効果的に使っていくことができました。だったら攻撃がうまく循環していくのも当然です。得点場面こそセットプレーでしたが、放ったシュートは前半だけで12本。サネは「やっていて楽しかった」とも話していました。今シーズン、一番の内容ともいえる前半だったと思います。
 後半、カウンタ—から矢島選手が追加点をあげて2-0。
理想的ともいえる試合運びだったのですが、磐田が前線に人数を投入して圧力をかけてきてからはそれを受けてしまい、さらになかなか前からもボールを奪いにいけず、完全に引かざるを得なくなってしまいました。
 サンドバック状態になりかけながらも、なんとか1失点にとどめて逃げ切りましたが、いやはや、我慢の展開でしたね。試合後、選手に聞いても、この状況下での意思統一を前と後ろではし切れていなかった印象です・・・ここは今後に向けた反省材料ですな。
 なんにせよ、今季の初勝利です。しかも等々力で。まだリーグ戦で白星がない状況には変わりないですが、この勝利が「いいきっかけ」になって欲しいものです。
—-
 おまけ。
 等々力に台風とか暴風雨が来るときの相手はだいたいジュビロ磐田で、そしてなんとなく矢島選手がゴールを決めることが多いような・・・なんて思っていたら、本当にヤジがゴールを決めました・笑。
 クロスバーに当たって入る、運も味方したゴールとも言えました。スロー映像で見たらちゃんとゴールラインを越えているのですが、副審が見逃してしまう場合もありますからね。月が変われば、ツキも変わるってやつかもしれませんな。
 ちなみに試合後、一通りの取材が済んでから「等々力の磐田戦って、いつも点を取ってない?」とヤジと聞いたら「去年だけっすよ」と一言。「いや、2~3年か前も台風が来たとき、ゴール決めていたはず!」と言うと、「あ!・・・あったかも」と思い出してました。たぶんツトさんのときだと思うけど、台風が来た中での試合でヤジが決めていましたよね。
 おまけ2。
この日の中盤は、山本選手と大島選手の静学先輩後輩コンビでもありました。実は試合前、山本選手は「僚太のよさを生かしてあげたい。もっと大胆にやってくれていい」と期待しつつも、「ただ、いかんせんしゃべらないのでね・笑」と大人しい後輩にダメ出しもしていました。
 試合後、「今日は後輩どうでした?声は出てましたか?」と山本選手に聞くと「・・・聞こえなかった」と苦笑いしてました。大島選手、ルーキー時代に比べるとだいぶ話すようにはなってきたと思いますが、ピッチ上でのコーチングを積極的にしていくことが課題ですな。
 最近出たフロンターレ関連のグッズを紹介しておきます。
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べしゃり暮らしの最新刊15巻が出ました。

 べしゃり暮らしの最新刊が出ました。
$いしかわごうオフィシャルブログ「サッカーのしわざなのだ。」
 ヤンジャンでは休載も多いので、すっかり単行本頼りになってます。今週から連載再開みたいです。
 今回はなんでしょうね・・・・笑いにおける”空気を読む”ということの難しさを描いているような気がしました。
 べしゃり暮らしに対抗してアドリブを持ち込んだハバネロン、ゴッデスで売り出そうとするキャラクターと、それを期待している客を裏切ったネタをしようとするも、結局、その空気に耐えられなかったニップレス。
 その現場を包む空気感を掴むことであったり、それにアジャストした笑いに消化していく繊細さを芸人は持っていなくてはならないのでしょうね。
そういう意味では、笑いはコミュニケーションであり、タイミングが大事なのだと思います。
これは、サッカーと同じですよね。
・・・・いや、知らないですけど。なんとなく書いてみただけですけど。
あとぷりんすの中田兄が、“バナナマン日村”で笑ってしまいました。そのまんま過ぎるだろ!!
$いしかわごうオフィシャルブログ「サッカーのしわざなのだ。」
 森田先生って、ろくでなしブルースの頃から芸能人そのまんまの風貌でキャラクターにしますよね。
(ちなみに、ろくでなしブルースには千原兄弟が実名で出ています・笑)。
芸人を描いている漫画”べしゃり暮らし”、面白いですよ。
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試合あれこれ。

 あらためて先週末の甲府戦。
この時期の等々力、桜が好きです。
いしかわごうオフィシャルブログ「サッカーのしわざなのだ。」
メインスタンド改修に伴い、メディアルームも仮設で大幅に変わっていました。記者席のどこに座って試合を見るか、なかなかベストポジションが見つからず、ウロウロしてしまいました。
始球式に伴い、オフロスキーが登場。ふろん太、コムゾー、カブだけじゃなくてヴァンくんも生かぞえうたに乗って踊ってましたね。
$いしかわごうオフィシャルブログ「サッカーのしわざなのだ。」
 試合は先制を許し、後半にはPKを好セーブされ、シュートがポストに嫌われ、「今日は入らない日か・・・」と心が折れそうになりましたが、なんとか追いつき、1-1のドロー。試合終了のホイッスルが鳴ってからの数十秒間、スタジアムを包んでいたなんとも言えない静寂・・・あれは今までにないような空気感でした。
 なかなか気持ちを切り替えるのが難しいですが、試合はやってきます(しかも明日)。
 今日の練習後は、主将の憲剛選手を中心に選手だけでミーティングもしていました。全体の守備に関する意思統一を話し合ったとのこと。
「勝ち点2だけど、ひとつのきっかけで、3-0、4-0にできそうな感じもある。ウチはそこを目指しているチーム」
 明日の磐田戦を、いいきっかけにできるかどうか。そのへんに落ちていればいいんですけどね、きっかけが(笑)。
連戦も考慮しているのか、選手の入れ替えが思った以上にありそうです。
おー、なかなか楽しみなスタメンです。
さてどうなるか。
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